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21話 ページ22

顔にはマスクをしてるとはいえ、大きい声でモトキと連呼してしまった。

だから、もし彼がFischer'sのファンだった場合勘づかれてもおかしくない。

ファンじゃなかったとしても存在だけ知ってた場合、結果は同じ。

「住所特定」

ネットで顔を晒して活動する私たちYouTuberの怖いもの。

本名がバレることがあっても、同姓同名の人が存在したり、本名をネタに企画を立てる人もいる。

しかし住所となれば、周りの人の迷惑はもちろん、精神的にも肉体的にも辛くて非常に面倒くさい。

最悪の場合は引越しとなり、その資金はもちろん自腹。

誰かが払ってくれたりしない。

そりゃ酷い時には訴えたりしてその慰謝料でどうにかなる時もあるかもだけど、そんなのは相当なことをされない限り無理。

つまり、住所がバレることはなんのメリットもない、ただの最悪であり、災厄だ。

冷や汗が額に浮かび、微かに指先が震える。

モトに相談しようと思ったけど、距離が近くてバレる可能性の方が高い。

このまま家に入ればここが家ってバレる…ってかもうバレてるか。

いや、でもまだこの人が悪い人って決まったわけじゃないし、きっと大丈夫。

きっと…


?「………………フフ」

ウ「………ッ」


ばか!!あからさまにビクつくな!!!

正体を気付いてる事に警戒してるの分かっちゃうでしょ!?

私だけならまだしも、隣にはモトがいるんだから!


モ「ウノ…じゃなかったA?大丈夫?眠たい?」

ウ「へ、あ、違う!なんでもない!」


…まだ決まったわけじゃない。

大丈夫。

きっと大丈夫。

この人は悪い人じゃない。


ウ「さ、早く入ってゲームしよ!」

モ「え、うん。眠くないの?」

ウ「ぜーんぜん!むしろキンキンに覚めてる!」

モ「覚めてんの?笑」


中に入ったら速攻で鍵閉める。

ドアのスコープから一応見る。

そして私の勘違いって分かる。

よし、これで行こう。


勘違いだよ。

全部。


?「…………………ちゃん…」

ーーー
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更新遅くてすみません。
なるべく多く更新します。

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設定タグ:フィッシャーズ , モトキ , 幼馴染   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ますもも | 作成日時:2023年3月12日 23時

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