18話 ページ19
いやあのね?
私は子供扱いが嫌なんじゃなくて、妹みたいに接されるのが嫌なの。
わかるかなぁ、この人に。
分かんないか、そういうのには疎いし。
半分プンスカ、半分もぐもぐしながら夜道を歩く。
あと2つ角を曲がれば直ぐに自宅であるマンションが見えてくるはず。
帰ったら何をしようか…一緒にマイクラしちゃうか?
そんなことを考えていたら、人の視線と気配を後ろに感じた。
心做しか足音も聞こえた気がする。
誰かいるのか、もしかして二人並んでいて通るのに邪魔だったのか?
そう思って確認のために振り返った。
でも…
ウ「………?あれ…」
モ「ん、どうかした?」
ウ「…いや、(勘違いか。なら言わなくても…)ううん、なんでもない。」
そこには人は、というか“誰”も“ナニ”もいなかった。
多分疲れてるんだろうな、と自己完結してまたモトキと話を続ける。
そのまま家の近くの公園を通り過ぎ、手に持っていたアメリカンドッグもお腹へ消えた頃…
住宅街のとあるテレビで放送中のニュースはざわついていた。
「速報です。
東京都内で不審者目撃情報が多発しています。
10代〜20代の若い女性を対象に殺人未遂の事例が多発しており、被害にあった女性は現在確認しているだけでも15名を超えていますが、犯人は未だ逃走中で捕まっていません。
犯行は夕方から夜にかけて行われることが多く、単独の女性が多く被害に遭っていて大変危険です。
お出かけの際には、十分にお気をつけ下さい。」
ウ「ねぇ、帰ったらマイクラの撮影しようよ。」
モ「いいよ。エペじゃなくてマイクラなんだね。」
ウ「あー、エペもいいな…」
モ「どっちでもいいよ。」
?「……………ウノちゃん…」
29人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ますもも | 作成日時:2023年3月12日 23時