お兄ちゃんと思い出 ページ3
バレーを始めたのは
なんとなくだった
兄がしていたから
ただそれだけ
けれどそれは
いつしか自分の大切なものになっていた
暇さえあればボールに触れ
体調や時間なんて気にすることなく練習に打ち込んだ
おかげで練習中に熱中症で倒れたり
脱水症状でふらつくのは珍しくなかった
母や父からは
「もうそろそろいいんじゃないか」と言われた
なぜそんなことを言われたのか、理由は分かっている
兄に比べて妹の私には
明らかに才能がなかったからだ
兄は凄いプレイヤーだった
初めて兄のトスさばきを見た時は
胸が震えて息を忘れた
けれど私には特別なものなんてなかった
どこにでもいるような平凡なセッターだった
最後にアイツと練習したのはいつだったか
もう覚えてすらいない
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ぬぬ - ウインナーのくだりで察してしまい吹きました、、 (12月19日 16時) (レス) @page17 id: 74e0460151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ますもも | 作成日時:2023年10月22日 3時