お兄ちゃんと食卓 ページ17
「…ん、おはよう」
「あら、今日は珍しく早いのね。おはよう」
「あれ、お父さんは?」
「雨が酷くなる前にって、もう出たわよ」
「まだ降ってるんだ」
「夕方からまた酷くなるらしいから傘忘れずにね」
「ねーちゃん、髪の毛跳ねてるよ」
「ねーちゃん、ボタン外れてるよ」
「2人とも食べながら喋らないの」
「後で直すからいいの」
「ハッ、だらしねぇな」
「うるさい。直すって言ってるじゃん」
集団登校という決まりがある弟たちは
私たちと違って朝が早い
7:15には家を出るのだ
私は朝はめっぽう弱いのだけど
集団登校で鍛えられた弟と
朝練で鍛えられたアイツは朝が強かった
今日は朝練がないのか
珍しく家族全員が揃って食卓を囲んでいた
もちろん小さい口喧嘩が始まるのは普通のことで
家族のみんなもそれが当たり前だと思っているから
止めもしない
そもそも喧嘩のうちにも入ってないと
思われている可能性すらある
いつも決まっている自分の席に着く
いつもは空席の椅子も今日は長男…白布賢人がいるため
空席は一つだけ
眠い目をこすりながら席に座ると
兄さんがでかい声を上げる
「A…お前細くないか!?」
「え、そんなことないと思うけど」
「そうだよ兄貴。むしろ太ってるほうだろ」
「だまれ」
「これで太ってたら世の中の女性はみんなデブだぞ!?」
「ちょっと、朝から騒がないの。Aも早く食べちゃいなさい」
「あ、うん」
「ほらほらもっと食え!」
「えっ、ちょ、兄さんいらない!朝からこんなに食べれないし!」
「あ、兄ちゃんのウインナー食うか!?兄ちゃんのウインナー太いし長いし美味そうだぞ!な!?」
「ブッ」
「けんじろにーちゃん汚ぇ!」
「けんじろにーちゃん吹いた!」
「ちょ、なにしてんの」
「ゴホッ……なんでもない。」
「どーした、お前も食いたいか!?」
「絶対にいらん!!」
ここまで騒がしい朝ごはんは久しぶりだ
ーーー
長机を挟んで右側にA、賢二郎、賢人
長机を挟んで左側に春樹、夏樹、客用
長机の上側に母、下側に父です
まぁ何となくでOKです
お兄ちゃん・お姉ちゃん組が揃ってると思っててください
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ぬぬ - ウインナーのくだりで察してしまい吹きました、、 (12月19日 16時) (レス) @page17 id: 74e0460151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ますもも | 作成日時:2023年10月22日 3時