お兄ちゃんと敗北 ページ1
__ピー!!
試合終了を知らせる笛が鳴る
得点板には33-31の数字
呼吸が苦しく、酸素が体内に入ってこない
荒い息を繰り返すとぽたぽたと汗が垂れてくる
目に入ってしまったのか少し痛い
力がまるで入らない足は床にペタリとくっついて動かない
私は座り込んで状況を把握するのに精一杯だった
「ハァ…ハァ……」
「A、整列だよ。」
「ハァ…ま、まだ……」
「……Aっ!」
「………ッ」
トスのタイミングは完璧だった
ネットに近すぎず遠すぎもしなかった
相手のすご腕リベロも不在だった
味方の助走は十分だった
流れもだんだんこっちに来ていた
ラリーのおかげで向こうは崩れていた
カバーに入れる人なんてせいぜい1人か2人だった
決めてくれると信じエースにボールを託した
なのに
「……負け…た…?」
__ネットの向こう側は、喜びに震えていた
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ぬぬ - ウインナーのくだりで察してしまい吹きました、、 (12月19日 16時) (レス) @page17 id: 74e0460151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ますもも | 作成日時:2023年10月22日 3時