Fischer's・ウノ 3

・ ページ12

その後は、ザカオがシルクに仕返しみたいな感じでうなじにキスしたり、恋人ができたから全員で乾杯とか訳分からんマスに３回連続で止まったりした。

そしてとうとうこの時が来た。


ウ「………ｽｰｰｰｰｰｰ､ごめん、ちょい限界かも。」

モ「だろうね、顔がやばい。赤すぎる。」

シ「まぁすごい飲んだもんね。桃源郷で。笑」

ウ「桃源郷って言葉嫌いになりそう。」


正直、コンタクトつけてなくてよかった。

多分目がうるうるしすぎて取れちゃうわ、これ。

頭がガンガンクラクラするし、平衡感覚がなくなってモトキの肩に頭を乗せていないと気持ち悪くて今までのクライナーがこんにちはしてしまう。

モトキがさっきから太ももをトントンしてくれてるけど、体温が高いモトキの手はすんごい心地よくて正直寝てしまいそう。

シルクの口から赤ちゃんみたいとか聞こえたけどそれ悪口な？

クライナーこんなに飲んだら弱くない人でも多少はこれくらいになるわ！


シ「はい、てことでウノが限界迎えてしまったので、次からはジャン負けがウノの分を飲みまーす。サイコロだけ回せる？」

ウ「うん、それくらいなら」


モトキが携帯を掲げてくれてるからボタンだけ押す。

ちなみに私は今1番遅れてます。

出た数字は6、止まったマスは…


シ「『スタートに戻る…』あっはははははwwwww」

ウ「ねぇーーー、ほんとにおかしいってこれ、なんで私の時だけこんななの？？」

シ「さすがに俺らもキツいんでちょ、もっかい回して笑」


情状酌量ってやつかな。

もう一度押すと今度は5が出た。

マスの内容は…


シ「えーっと？『デートプラン模索中！自分が一番いいと思うデートプランをプレゼンする』え、ウノってデートしたことあんの？」

ウ「んー……ある、のかな、どうだろ。」

シ「普通さ、曖昧ってことなくね？」

ン「いや、モトキの幼馴染なら曖昧ってのは全然有り得るぞ」

ザ「そうだよ。はたから見たらこのふたりが出かけてるとデートだ思うもん。」

シ「ウノどう？」

ウ「ん…モトキとかシルクたち以外とは出かけたことないからわかんない」

シ「じゃあモトキと次に出かける時のデートプランでいいよ」

ウ「…えー、？でーとぷらん…んー、映画見たあと食べ歩きしたい…かな」

ザ「おおお」

ン「んふ、なんか思ったよりも乙女チックな返答だったね」

シ「はい、じゃあモトキくんは今度これ叶えてあげてね」

モ「え、これそういうやつなの？」

シ「そうだよ」


いや、絶対違うと思います。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す