お兄ちゃんと妹 4 【白布賢二郎】

お兄ちゃんと夜ご飯 ページ25

　
　
　
　
｢エッ、これ全部Aちゃんが作った！？｣




｢ひとりじゃないですけどね｣




｢すごいな、料理できるの｣




｢お、これ若利くん好きそ〜｣




｢お前ら早く席ついて食え！｣






夕方の５時からはタオルやドリンクをほかの1年に任せて




私は食堂のキッチンに立っていた




いかんせん人数が馬鹿みたいに多いため




いつも私が家で作っている量じゃ普通に足りない




合宿なんて中学の頃はなかったから




適量が分からなかったけど




2年生のベンチの人がこのくらいだよ、と助けてくれた




今日は手始めとして普通にカレーを作ることにしたけど




個人的に私が選手側だったらカレー以外も欲しいので




サラダとかスープとかも作ってみた




ただここで問題が発生する






｢おかわり！｣




｢俺が先に並んでただろ！｣




｢すいません、スープのおかわりありますか？｣






私の料理、思ったより人気になってしまった




正直そこまで食べると思わなくて白米しか残ってない




賢二郎でさえ珍しくカレーをおかわりしてびっくりした




スープだけならまた作れるけどサラダはそこそこめんどい




結局、残った白米を使って雑炊を作ることで落ち着いた






｢…なぁ、これいつもより味薄くね？｣




｢あのね、私の家の味付けだと普通より濃くなるんですよ分かる？濃い味苦手な人多いんだから｣




｢……ふーん｣




｢文句あるなら食べなくていいですけど｣




｢まずいとは言ってないだろ｣




｢だったら黙って食え｣






味が薄いとの指摘を受けて




次の日の煮込みハンバーグは味付け濃いめにしました












…結果、おかわりする人増えてしまいました
　
　
　
　
　

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