お兄ちゃんと妹 4 【白布賢二郎】

お兄ちゃんと条件 ページ23

　
　
　
　
｢…マネ、業…ですか｣




｢今年は1年の部員が少なくてな。2年にもやらせるが人出が足りねぇんだ｣




｢……なるほど、それで賢二郎の妹の私なら、と？｣




｢覚がかなり推薦してたからな｣




｢…(天童さんんん！！)｣






荷物を置いていたら賢二郎が謎にぎこちなくなって




｢こんにちは｣と挨拶までするから




部屋に牛島さんでも来たのかと思えば






｢か、監督…！？｣




｢賢二郎と妹、ちょっとこっち着いてこい｣




｢はい｣




｢うぇ、あ、はいっ、｣






スタスタと直ぐについていける賢二郎は




…腹立つけど、なんか先輩という感じだ




ここの土地勘なさすぎて監督やコーチの部屋どころか




体育館への戻り方すら知らないから




賢二郎のあとをついて行って




監督が腰掛けたと同時に言ったのがこの言葉






｢マネ業を頼みたい｣






何でも、私が今回の合宿に生徒と同じ扱いをするための




条件、なんだそう




……いや、やりたくないので帰らしてもらっていいですか




まぁそんな命知らずなことは言える訳もなく






｢(断ったら分かってんな、といいたげな賢二郎の視線があまりにも怖いとか思ってない別に)｣






私はできる限りの笑顔を作って答えた






｢せ、精一杯頑張ります…｣






地獄の始まりです




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ちなみに佐倉さんは例の事件をきっかけに退部したのちに転校を考えて保健室登校をしているそうです。
(↑私が高校時代の実話です)
(クソ嫌われてましたあの子)
(書けて清々しました)
　
　
　
　
　

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