お兄ちゃんと妹 4 【白布賢二郎】

お兄ちゃんと最悪 ページ21

　
　
　
　
｢賢二郎、もう準備は終わってるの？｣




｢サポーター洗ったのどこ？｣




｢あ、ごめん間違えてAの洗濯物と混ぜちゃったかも｣




｢え、最悪私の洗濯物が穢れた｣




｢こっちのセリフだわ｣




｢賢二郎とAのサイズ似てるのよ｣






お風呂上がりの水分補給中に耳に入った言葉




確かにさっき部屋に持っていった洗濯物の中には




見覚えのあるようでない黒い物体があった




けど私の靴下と色が同じだったから気付かなかったのだ




最悪すぎる






｢取ってきてあげるからお前は動くな触るな見るな｣




｢触りたくねぇし見たくねぇよ｣






階段を昇って部屋のドアを開けて




ベットの上に置かれている私の洗濯物は




服、服、服、……下着…、服、服、靴下……




いくら探っても見つからなくて辺りを見回すと




ベットの下にある｢SHIRABU｣と書かれたサポーター




前は私のと間違えるから｢KENJIRO｣だったのに






｢…変なの｣






謎に心に隙間風が通ったみたいな気持ちになった






｢はい、良かったね女子の服に包まれて｣




｢お前以外なら喜んだかもな｣




｢Aは準備できたの？｣




｢…え、なんで私も？｣




｢なんで、って、賢二郎から聞いてない？｣




｢……なにを、？｣






＿＿＿Aも合宿誘われてるでしょ？






夜にもかかわらず私の断末魔が響いた
　
　
　
　
　

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