お兄ちゃんと夜の… ページ1
兄であるはずの男の指が
私の指先をかすめる
思わずドキリとしてピクつくと
見逃さないといいたげにさらに近付いてくる
「けんじろ…、も、これやだ…っ」
「お前これ好きだろ?」
「好きじゃない…っ」
「どうだかな」
辞めてと頼んでも聞く耳を持たず
挙句の果てにはさらに責めてくる兄に
私はもう限界寸前だった
「けんじろ……もう……っ、むり…!」
「なんだよ、集中力ねぇな」
「同じような問題ばっかり出さないでよ!もうそれ解けるから!」
「ならもう1回な」
「もうやだ……っ」
[し、白布先輩、これ俺がいてもいいんですか?]
「あ?お前のためにわざわざ電話までして教えてやってんだろ」
[いやまぁそうなんですけど…わざわざ妹まで巻き込まなくても…]
「こいつも数学は弱いからいいんだよ」
「もう辞めたい…やだ…限界超える…むり…」
「ほらあとワーク5ページ」
「この鬼畜!!!!!」
お風呂から上がって部屋に戻り
髪の毛を乾かし終わってから
賢二郎は私の後ろに立ったと思ったら
急に私の耳に携帯を押し当てた
そこから聞こえてきたのは何故か五色君の声で
「……夜の数学勉強会ぃ?」
「次の小テストで20点以下取ると補習なんだろ?」
「いやまぁ、そうだけど…なんで私まで?」
「根っからの文系で理系がさっぱりなお前も怪しいから」
[一緒に頑張ろうね!!白布さん!]
「…………なんか、うん。色んな意味で…うん。」
「は?」
私が想像していたアンナコトやコンナコトは
どうやら思いすごしだったようで
賢二郎は色気もクソもないノートとテキストを取りだして
1年生の時のことを思い出したのか
懐かし〜などと言いながら
お前も早くペン持てと唆された
わざわざ念入りにした手入れが無駄だったなと
少しだけガッカリしたのは墓まで持っていく秘密だ
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りりあ(プロフ) - 最近あまり更新されなくて待ちくたびれてました!すごく面白いです。新作の方も面白いです☺️ (4月1日 23時) (レス) @page39 id: befa00a738 (このIDを非表示/違反報告)
さおん - とても面白いです!更新頑張ってください応援してます!! (3月17日 20時) (レス) @page33 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - あっははは!!いくら白布くんでも男子高校生ですもんねっ!思わず笑ってしまいましたwww私この作品大好きなんです!!頑張ってください!応援してます!! (3月13日 21時) (レス) @page32 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - コメント失礼します。1、2ヶ月まえから愛読させてもらってます🫶🏻続き待ってます!更新頑張ってください‼️‼️‼️‼️🔥💪 (3月12日 22時) (レス) @page32 id: befa00a738 (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - 初コメ失礼します……!新作見たくない訳が無いですよ!!めっちゃみたいに決まってます!!!! (3月8日 18時) (レス) @page19 id: af2138c32b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ますもも | 作成日時:2024年2月4日 17時