5話 ページ7
練習が始まって約30分、1度目の休憩が始まる。
女子は30分ごと、男子は1時間ごとにある休憩
2回に1回だけ顔が見れる休憩で、今日は早速 彼が体育館から出てきた
疲れた体にはニヤけてしまうほど嬉しいこと
『あ、白布くん、おつかれ』
｢あぁ、おつかれ｣
水分補給に使われる冷水機は、彼が使う第1体育館と私が使う第2体育館のちょうど真ん中に一つだけ
初めは、こんなに大きな学園なのに変だなと思ってた。けど今はすごく感謝してる。
給水器から出てきた水を口いっぱいに含む白布くんは、大人しいけどやっぱり男の子なわけで
白くて細い首から見える喉仏が、水を飲む度に動くのを見て胸がきゅうっとなった。
｢…ん、ごめん先に貰って｣
『んーん。最近 男バレ、頑張ってるもんね』
｢監督が熱入ってるんだよね｣
『すごいじゃん』
前と比べて、指先にテーピングを巻いていることが増えた白布くん
けれどそれは下手くそとか手を抜いたとかじゃなく、むしろ努力してる証なわけで…。
私はすごく誇らしいと思うし、同じセッターとして尊敬する
もちろんこんなイタいこと本人には言えないけど。
水分補給をしても溢れてくる汗を拭いながら突き指の話や練習試合の話をしていると、数分の休憩時間なんてあっという間に過ぎる
｢あ、休憩終わる。じゃーね｣
『あぁ、うん。頑張ってね』
白シャツの襟で濡れた口元や額を拭う姿は、どうしてかとても色っぽくて本当に同い年なのか疑ってしまう
何も言わずに戻っても構わないのに、律儀に声をかけてくれるところがたまらなく好き
彼が体育館へと戻って行ったら、今度は私の給水の番
『……ｺﾞｸｯ はぁ、おいし。』
みんな水筒を持ってきているのに私だけ持ってこない理由…それは誰にも言えない私の秘密でもある。
『(擬似関節キス……なんて、ね)』
だから私はいつも給水器での最初の水分補給を譲る。彼が去った後で、ひっそり癒しを補給するために
こんな変態みたいなこと、彼にバレたら嫌われちゃうかな？
彼の真似をするかのように黒色のシャツで口元を拭って体育館に戻った
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柚宇 - とっても面白そうです！続き楽しみにしてます！ (3月6日 16時) (
レス) @page3 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 気になります！続き！楽しみにしてます！ (3月5日 17時) (レス) @page3 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
名無し42761号(プロフ) - 続きが気になります！！！がんばってください！！ (3月4日 22時) (レス) @page3 id: e8c8cf9499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ますもも | 作成日時：2024年3月4日 22時
