検索窓
今日:7 hit、昨日:101 hit、合計:131,410 hit

お兄ちゃんと再会 ページ5

 
 
 
 
「ねーちゃん!すごい人いる!」




「すごい早ぇの!」




「んー?」






差し入れを渡し終えて観客席に戻ると




双子たちが青城の対戦相手が決まる試合を見て




驚くほど興奮した様子だった




何やらすごい選手がいるらしい






「そんなにすごい?」




「ちっちゃいのに早ぇの!」




「ちっちゃいのに跳ぶの!」




「へぇ〜…あ、そろそろ白鳥沢の試合始まるよ」




「「え、行く!!」」






忘れ物がないか確認してから2人と観客席を離れる




今日の目的はあくまでも賢二郎の試合であって




新しい気になる選手を見つけるためじゃない




双子がそんなに褒めるなんて…とは思うものの




わざわざ確認しようとは思わなかった








__この声を聞くまでは








「持ってこぉぉい!!」




「……っ!?」






私がトスを上げたいと思う人




“打ちたい”と強く思っている人




驚くほど声を上げて打たせろと叫ぶのは




双子が騒いでいた第2コートの選手で




私は目を見張った






「「ねーちゃん?行かねぇの?」」




「なんて、綺麗なスパイク……」




「「?」」






けれど、私が目を見張った理由は




あの身長で跳んでいるから、だけじゃない






《コートに残るのは勝った奴…強い奴だけだ》

《そんなの!言われなくても分かってる!》

《じゃあなんで最後あんなトス上げたんだよ!?》

《っ!“天才”の君には分かんないよ!》

《なっ、おい!どこ行く!!》






賢二郎ではなく私のことを初めて認めてくれた人




中学ではお互い似たような立場だったから話が合って




試合で会うとよく話した人




…中学最後の試合で、折れてしまった人




そんな彼の先を行く選手だったからだ




そんな彼にトスを上げてもらってる選手だったからだ




まさか彼が烏野に行ったなんて思わなかった




白鳥沢(うち)にいないということは




青城に行ったのだと思っていた




こんな所で、再開するなんて思わなかった






「あっ、王様だ!」




「ねーちゃん王様と知り合い?」






私の視線の先が彼であることに気がついた双子は




彼が嫌う異名を口にする






お前のトス、すげぇ綺麗だった






初めて声をかけられた時に言われた言葉




思い出したくない気持ちが、また沸いた
 
 
 
 
 

お兄ちゃんとだめ→←お兄ちゃんと差し入れ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (180 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
477人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 白布賢二郎 ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シオン(プロフ) - 夢主が東京で迷子になってナンパされてた所を、梟谷と音駒に助けて貰う話が見たいです! (1月8日 1時) (レス) @page38 id: b41969ae61 (このIDを非表示/違反報告)
春夏秋冬(プロフ) - けんじろと夢主が入れ替わって1日ほど過ごすのを見たいです (1月8日 0時) (レス) @page38 id: 5081c5e530 (このIDを非表示/違反報告)
bjbk956fw8(プロフ) - 多分流れちゃったのでもう1回送ります!賢二郎を看病する夢主が見たいです! (1月8日 0時) (レス) @page38 id: ef1818b905 (このIDを非表示/違反報告)
ミラコ - リクエストで、夢主が幼児化しちゃう(その逆も)お話が見たいです!沢山のリクエストに応えてるので大変だとは思いますがよろしくお願いいたします!(これからも応援してます!) (1月7日 19時) (レス) id: 4b0e417867 (このIDを非表示/違反報告)
Min(プロフ) - 味の素の施設がいいです。お願いします🙏🙏 (1月7日 16時) (レス) id: 91248d5c0a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ますもも | 作成日時:2023年12月17日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。