【SVT】君と繋がる糸電話２【WOOZI】

第59話　呼ぶ ページ14

「この景色だ……！」




旧校舎裏の空き地を訪れたジフンは、そこに広がる光景をみて思わず目を見開いた。





広がっているのはまさに、あの写真に映し出されていた光景だ。




何度も、何度も図書館に通って、彼女の名前をなぞりながら見たあの写真だ。






不思議な感じがした。







ここに彼女は毎週訪れ、自分と繋がっていたのかと思うと、なんだか胸が締め付けられた。






木陰に置かれた糸電話を発見し、拾い上げる。




春からここに設置されていたのであろうその糸電話は、少し月日を感じるものの、随分きれいな状態で保管されていた。


そんなところからも彼女を感じて、優しく糸電話を親指で撫でた。







「えっ」






少し離れたところから聞こえた、女性の声。






ジフンは、すかさず振り返る。






顔を知らないはずなのに、一目でわかった。








いや、どこかぼんやりと君かもしれないとダンスを披露したあの時既に、感じていたのかもしれない。







ほんの一瞬だけ目が合った女の子。






しかし、自分の中ですぐに何もなかったことにした。








……恋をした顔の君を見て。








だがまさか、その矛先が自分だったなんて。









ジフンは、もう一生本人に言うことはないだろうと思っていた言葉を口に出す。




















「A」

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今日は彼女に思い切って「綺麗だ」と言ってみると……！？

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