心 ページ24
岩壁に丁度良さそうな窪みがあったので
そこに寝床を作った。
ここなら雨も風もしのげるだろう。
「そういえば寝床だけ作ったので
掛け布団がありませんね…
どうしましょう」
しまった、葉を何枚も折り合わせて
作った、簡易の敷き布団で
満足してしまっていた……!
太「Aってたまにドジになるよね」
「……すみません」
太「謝ることじゃないさ。可愛らしいなぁと
思ってね」
「……///」
太宰さんはふふと嬉しそうに笑う。
太「まぁあまり寒くないし、このままでも
いいじゃないか」
「そうですね……」
太宰さんが頭の後ろに手を組んで寝転がる。
そのまま脚を組んで欠伸(アクビ)をした。
「太宰さん、今日、よく考えずに
命を絶とうとしてすみませんでした。
私があんな事しなければ太宰さんは
こんな目に合わなかったのに……んっ」
太宰さんが私の唇に
人差し指を押し当てた。
太「そうやって自分を
蔑(サゲス)まないでおくれよ。」
「は、はい」
太「君の異能力は人を傷つける
だけの異能力じゃないよ」
「……」
太「回復だって応用を効かせれば
いくらでも出来るはずさ」
「もしかして太宰さん、私を
励ましてくれているんですか??」
太「当たり前だろう?」
太宰さんが励ましてくれているなんて
珍しいこともあるものだ。
太「私が人を励ますのが珍しいことかい?」
「はい」
太 (´・ω・`)
太「まぁたしかに、私はあまり人を
励まさない」
「ですよね」
太「でもAは特別だ」
「え……」
太宰さんが寝転びながら
横目で妖艶に微笑む。
太「ふふ、なぜって、もう分かるだろう?」
よいしょと太宰さんは起き上がる。
太「ねぇA、この言葉の
意味を知ってるかい?」
「?」
太「月が綺麗ですねって」
「どういうことですか??」
ただ月が綺麗だということでは
無いのだろうか。
太「これは愛してるっていう意味なのだよ」
「///」
そんなに真っ直ぐな目で見られると……
太宰さんの顔を直視出来ず
思わず俯いてしまう。
太「家に帰ったらと言っていたけれど、
私の気持ちは我慢できないみたいだ」
「太宰さん……」
外から月光が私たちを照らす。
夜空に瞬く星は私たちを見守っているよう。
コツリと太宰さんは
私の額と太宰さんの額を合わせる。
鼻先が触れる。
瞳が揺れる。
太「この間はAの気持ちを聞かずに
口付けをしてしまったから……」
太「いいかい?」
私は頷いた。
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アミ - こちらこそありがとうございます!続き楽しみにしてます! (2020年3月29日 17時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチワイン( ・◇・)(プロフ) - アミさん» リクエスト、ご愛読ありがとうございます!完成までしばらくお待ちくださいね^^* (2020年3月29日 11時) (レス) id: 16c549f400 (このIDを非表示/違反報告)
アミ - リクエストがあってそれが太宰さんと夢主ちゃんが結婚して子供が出来た話が気になります!この話、すごく感動しました!更新頑張って下さい! (2020年3月29日 9時) (レス) id: 808cf034c3 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチワイン( ・◇・)(プロフ) - しうさん» しうさん、コメントありがとうございます!とても励みになります!ご期待に添えるよう更新頑張ります!ぜひ、これからもよろしくお願い致しますね(*^^*) (2020年3月20日 9時) (レス) id: 16c549f400 (このIDを非表示/違反報告)
しう - え、好きです…(突然の告白)夢主ちゃん可愛すぎるし、キャラも凄い好きです…!太宰さんかっこよすぎて吐血しそうです…… 更新楽しみに待ってます! (2020年3月19日 1時) (レス) id: 0545beb8d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピーチワイン( ・◇・) | 作成日時:2020年3月15日 19時