私は稀有な異能の子 ＊2＊【文スト】太宰治

馴れ ページ2

〜Aside〜



｢敦ー、この書類コピー出来るー？｣

敦｢いいよー｣

｢あ、国木田さん、こちらお願いしても
いいですか？｣

独｢わかった｣


ここの職場に就いてから
1ヶ月近くが経った。
この仕事にもだいぶ馴れたと思う。

入社してから数日は波乱な日々だったけど
最近は穏やかな日常が続いている。

ポートマフィアが宣戦を布告して
くるかと思いきや、
抗争すら起こらなかった。

国木田さん曰く、ポートマフィアの
ボスが指示して私を攫ったのでは
ないという。

中原の独断行動で私を攫ったとなると
少し悪寒がするが、
あの件以来中原とは会っていない。

あぁ、太宰さんとどうなったかって？

実はあの日の夜は結局手は出されず、
以降、普通の暮らしが続いている。

与謝野さんに話したら、
嫉妬だねと言っていたけれど
なんだか嬉しそうな笑みを浮かべていた。

しかし相手は成人男性。
まだ未成年の私にとって
太宰さんと恋仲の関係になるなんて
想像できない。


｢ふぅ……あとはないかな………｣


すると事務所の内線電話が鳴った。


｢あ、私取ります｣

ｶﾞﾁｬ

｢もしもし｣

事務｢あ、Aさん、依頼の人が
来ました。事前相談はしていないそうなので
担当は特に無いそうです。｣

｢了解です、ありがとうございます｣


事前相談無しの以来かぁ、
依頼者の人もお得意さんかな？


｢えーっと、手の空いている人……｣

太 (´^｀ )ﾌｲｯ



自分やりたくないから
目を逸らした………


｢太宰さん、手、空いてますよね｣

太｢いや……忙しい……｣

｢今月の担当件数、太宰さん圧倒的に
少ないですよね？｣

太｢…………｣

｢太宰さん？｣

太｢Aやってくれない？？｣

｢私は狙われやすいからと担当を持たない
話になったでしょう！｣

太｢うわーん、Aが冷たいよー…｣


この1ヶ月で分かった。
太宰は尻を叩いてあげないと
ただの包帯無駄使い装置になってしまうと。


｢私も立ち合いますから……｣

太｢本当！？｣


この人が私より4つも年上だとは
考えられない……

依頼者の方々を迎えに行こうとすると
後ろから乱歩さんが着いてきた。


｢あれ？乱歩さん……｣

乱｢僕も行くよ。僕も立会人になった
方がいいからね｣


乱歩さんがこういう時は
大体結果は良い方に行くから
まぁいっか。

依頼者達を応接室に通す。
その依頼者は2人で、刑事さんのようだった。


太｢では早速、依頼の方を聞きたいのですが｣


太宰さんは話し出した。

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