私は稀有な異能の子 ＊2＊【文スト】太宰治

戦闘 ページ6

※燗華凌教とは空想の宗教です。
実在の宗教とは一切関係ありません。






独｢燗華凌だと？聞いたことがないな｣

燗1｢この教えは元より中国の古来から伝わる
由緒正しきものでアル……｣

燗2｢燗華凌教に適合する人物のみが
この部屋へ訪れることを許されるの二…｣

燗3｢そうカ、その女が適合者故、
ここに来れたのだナ……｣


燗華凌教？そんなもの聞いたことがない。
それに中国から来たって……


｢私は燗華凌教など信仰していないわ！｣

燗1｢しかシ、貴君は適合者でアル｣

燗3｢創継者様にお伝えせねバ…｣

敦｢行かせるか…！お前らが密売人達だな！？｣

燗2｢密売人……？違ウ、我々は教えを
守っているだケ。近頃、時の定めより
燗華凌教の仮神(ｶﾘｼﾝ)が訪れるとの
お達しダ……迎えるためには
儀式のために健全な者の臓器が必要だからナ｣

燗3｢ケケケケケ…｣

太｢これは少々厄介な相手になりそうだ…｣


話が通じない。儀式のためだけに
人の臓器を簡単に扱うなんて、
許せないよ！

3人が戦闘体勢に入る。

黒装束の3人はケケケと不思議な笑い声を
零(ｺﾎﾞ)しながら、3人に突っ込んでいった。

私は慌てて援助に入る。
すると、黒装束の3人は異能力を
使ってきたのである。

太宰さんの相手は周囲の空気を操る異能力か？
でも太宰さんの異能力で相殺できてる。

敦の相手は厄介そう。敦が黒装束の
奴を引っ掻こうとすると時空が歪むのか、
爪がかすりもしない。

国木田さんの相手は火薬操作の異能？
あの人がまいている葉っぱのような粉は
火薬じゃないか？それを爆発させているのか…！

私はとりあえず敦と国木田さんの
相手の異能力を停止させる。


｢止まれっ……！｣

燗2･3｢！？｣

｢今です！｣


少しの間、異能力を止めると
敦と国木田さんは一気に有利になる。

よし、このまま相手らがダウンするまで
ひたすら制御すれば……！

すると視界の奥に扉が見えた。


(ん？あの扉、もしかしたら
奥に続く扉かも…！)


しかし私の目に飛び込んできたのは
信じ難い光景だった。

ゆっくりとそのドアが音を立てずに開く。


(誰か出てくる…？)


ゆっくりと扉を開けたのは
赤いチマチョゴリのような衣服に
身を包んだ、あのおばちゃんであった。


｢え……？おばちゃん……？｣


激しい爆音が部屋の中で鳴っているのにも
関わらず、おばちゃんは
私の声が聞こえたようで、驚いた表情を
浮かべている。


｢え、そんな……｣


私は手を緩めてしまった。

嫌→←敵

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