羅羽END ページ12
☆Aside☆
私が想う人、想う人は……
「羅羽!!」
暗闇が一気に晴れ、私は目を覚ました。
起き上がったそこには、
伊作君がいた。
伊「!……A?」
「えっ」
伊「良かった……!もう目を覚まさないかと思っていた…」
伊作君に抱きしめられるが、
前のようにドキドキとした感じがしない。
「ありがとう…ねぇ伊作君、羅羽は…?」
伊「羅羽さん?たしか、食堂の方に…」
行かなきゃ、羅羽に気持ちを伝えなきゃ…
「伊作君、申し訳ないけどそこまで"私"を連れて行ってくれるかな?」
すると伊作君は戸惑った表情を浮かべたあと、
悲しそうな、嬉しそうな、なんとも
言えない表情で私を見つめた。
伊「A……分かった。でも2ヶ月も昏睡状態に陥っていたから、無理はしないでね。」
「えっ!?2ヶ月!?」
どうやら長い間昏睡状態に陥って
しまっていたらしい。
「まじか…まぁ、いいや。行こう伊作君」
伊作君に補助をしてもらいながら
食堂の方へと足を進めた。
★伊作side★
Aが目を覚ました。
いつAが起きるかと
待ち望んだ2ヶ月間だったけれど、
Aが目を覚まして最初に言った
事は、羅羽さんの名前だった。
きっと、二人の間に何かあったのだろう。
負けちゃったかぁ…
今フラフラのAを押さえつけて
自分のものにすることにも
出来るかもしれないけれど、
そんなに非人道的な事はしたくない。
でも……………心の傷は深みを増していく。
Aが、食堂へと一歩づつ歩く度に。
支えているAの肩に力を込めた。
☆Aside☆
元気だった時はすぐに辿り着いたはずの
食堂までの道のりがやけに
長く感じた。
でも、少しずつ、少しずつ、
君に会うために、
重たい足を進める。
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しばらく歩いて、
やっと食堂の前に辿り着いた。
そして、食堂の中に入ろうとすると
羅羽の声が聞こえてきた。
誰と話しているんだろう、
そっと中を覗いてみると
どうやら食堂のおばちゃんと
話しているようであった。
その声に私と伊作君は耳を澄ませた。
★羅羽side★
Aが昏睡状態に陥ってから
2ヶ月が経った。
未だに目を覚まさない。
毎日明け方にAの顔を見に
保健室に足を運ぶが、
いつ見ても、もう一生目を覚まさないんじゃ
ないかとさえ思ってしまう。
俺が連れ去られて、Aが助けに
来てくれた。普通は逆が妥当。
でも少し期待してしまっている
自分がいる。
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ピーチワイン( ・◇・)(プロフ) - 紗那さん» コメントありがとうございます!ご期待に応えられるよう、頑張ります! (2019年11月11日 21時) (レス) id: 16c549f400 (このIDを非表示/違反報告)
紗那(プロフ) - 久々知先輩END書いてくださってありがとうございます!とっても素敵でした!!これからも頑張ってください!応援してます!! (2019年11月11日 19時) (レス) id: a5ce07c098 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチワイン( ・◇・)(プロフ) - 紅晶我さん» わざわざ御感想の方コメントしていただきありがとうございます! (2019年11月11日 19時) (レス) id: 16c549f400 (このIDを非表示/違反報告)
紅晶我(プロフ) - 羅羽くんEND書いてくださり、本当にありがとうございます!最後感動しました!これからも応援しています! (2019年11月11日 18時) (レス) id: f5a95f6f1b (このIDを非表示/違反報告)
ピーチワイン( ・◇・)(プロフ) - 紗那さん» コメントありがとうございます!久々知君ENDですね、結構前に久々知君が出てきたので少し長め、少し前の部分からの分岐になります。END完成までもう少しお待ちください! (2019年11月10日 19時) (レス) id: 16c549f400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピーチワイン( ・◇・) | 作成日時:2016年8月16日 19時