海のカオリ、涙のヨカン YOU ページ43
・
びっくりした智君にそんなことを聞かれるなんて。
言葉が出なかったのに
何か言わなきゃって出た言葉は最低なものだった。
・
トゲのある言葉に後悔した時にはもう遅くて
綺麗で痛いほど大好きな智君の三日月の目が
悲しく下がってた。
・
智「・・・、そう、だよね。俺何言ってんだろ」
あ「智君・・・、あの・・・ごめんなさい・・・」
智「謝るなよ(笑)別に翔君とAちゃんがどーなっても関係ないしね、俺には」
・
舌っ足らずな智君の言葉はどこへ行ったの？
私、そんな単調な声・・・初めて聞いたよ。
・
智「やっぱあれかな、翔君がやたら辞書とか借りに来たりしたのってAちゃんが気になるからかな」
あ「、違うよ・・・」
智「そうかぁ(笑)？だって体育祭も翔君俺にケンカ売ってきたんだよ？Aちゃんに応援してもらう俺がムカつくって」
あ「・・・」
智「お似合いだったと思うのにな」
あ「っ、やめてよっ！」
・
その先を聞くのが怖すぎた。
「さっさと翔君のとこに戻りなよ」
「俺にひっつくなよ」
そんな風に聞こえたの。
・
あ「智君に・・・何が分かるの」
智「・・・、」
あ「私、智君みたいに器用に恋愛なんて出来ないの、っ・・・わからないの」
智「・・・別に、器用でやるつもりないし」
あ「何言ってるの？だって智君は・・・」
・
その時、智君が凄く苦しそうな顔をして
それに気を取られた瞬間、視界がぐるりと反転した。
・
ドンって音がしたと思ったら
右目の端に智君の腕。
背中に当たる壁が冷たく感じた。
・
智「・・・前も言ったよね？誰にでも優しくするのはもうやめにしたんだ。って・・・」
あ「・・・、やだ、智君やめて・・・」
智「あれ誰のこと言ってるか分かる？」
あ「・・・っ」
・
やめて、言わないで。
もしそれが当たっていたら私、本当にバチがあたる。
翔君をもっと傷つけるっていうバチが。
・
鼻先に智君の爽やかな海の匂いを感じて
近づく距離に涙が出そうになったとき。
「智、何やってんだよー(笑)」
「また女の子ゲットですかー？(笑)」
クラスメイトの男子のからかいに不機嫌そうに気を取らてた智君を見て
その腕をすり抜けて、教室を飛び出した。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 443人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*mamo*(プロフ) - みぃさん» 初めまして、ほんとですか？（笑）けどこんなことしたら二度と間違えないだろうしある意味いい経験かもしれませんよね（笑） ありがとうございます、これからも頑張るのでお願いします☆ (2014年10月4日 22時) (
レス) id: 9a67591867 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 出汁、捨てちゃったんですね。私も同じことしたことあります（笑）お話に関係なくてごめんなさい。いつも楽しみにしています♪ (2014年10月4日 2時) (レス) id: eaeceee9df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：*mamo*
| 作成日時：2014年9月28日 20時
