スクランブル・ラバーズ YOU ページ16
・
うちの学校の図書館は利用率が低くて
いつもガラガラ。
けどそれがお気に入りって
彼は言ってたっけ。
・
木製の扉を静かに軋ませながら
ドアを開けてそっと行くと彼はいつも
シャーペンをくるっと回して
私に笑いかけるの。
…それはもう昔の話だけど。
大人になれなくて逃げてしまった恋は
自分に責任があるのなんて痛いほど分かってる。
だから思い出すだけでいつも胸が痛い。
楽しかったあの日が滲んでく。
だから思うんだ。
ごめんねって。
謝っても許されないって分かってても。
・
ドアの開け方はあの時と一緒。
ばれないようにそっと。
だけど違うのは
近づく度に聞こえてくる
彼がページをめくる音を聞くとき
涙が出そうになること。
・
通路の隙間から
紺のセーターが見えて
彼だって確信した。
・
「…A…？」
久しぶりに聞く声は
私を許しているわけないのに
途方もなく優しく聞こえた。
・
あ「…勝手に来たりしてごめん。掃除…頼まれてて」
「…そっ、か。 気にしないで」
.
あの時以来の会話。
目が合わないのは私のせい。
だけど私はこっそり彼をみてみた。
付き合ってたあの時、部活で怪我したって指についてた包帯は消えてて
髪の毛はあの時より少し短い。
だけど前髪は伸びてて男の子なのに綺麗な目が
見えたり隠れたり。
だけどペン回しする癖は変わらないのね。
・
回す回数が多いのは
ここにいる私をどうすればいいんだろうって
彼が悩んでる証拠。
・
ごめんね
ごめんね…翔君。
・
あの時のまま
大好きで、ずっとあなたを信じてればよかったのに。
・
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*mamo*(プロフ) - みぃさん» 初めまして、ほんとですか？（笑）けどこんなことしたら二度と間違えないだろうしある意味いい経験かもしれませんよね（笑） ありがとうございます、これからも頑張るのでお願いします☆ (2014年10月4日 22時) (
レス) id: 9a67591867 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 出汁、捨てちゃったんですね。私も同じことしたことあります（笑）お話に関係なくてごめんなさい。いつも楽しみにしています♪ (2014年10月4日 2時) (レス) id: eaeceee9df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*mamo*
| 作成日時：2014年9月28日 20時
