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無機質な病室とは少し違って、高級感が漂う
黒褐色の扉をコンコンと控えめに鳴らすと
少し遅れて、どうぞという声が聞こえてきた
あの頃より、声が低くて落ち着いている
珍しく、私の心臓はバクバクと音を立てていた
『・・・・っ』
扉から少しだけ顔を出すと
中央のベッドで上半身だけ起こして読書をしていた彼と目が合う
彼は少し驚いた顔をした後
口角を少しだけ上げて私に微笑んだ
本当に大人っぽくなった
でも
綺麗な顔立ち
優しく笑うその顔は昔の面影を残している
いつまで経っても部屋の中に入ってこようとしない私を見て
ソクジンはちょいちょいと手招きをした
それに合わせてトコトコと部屋の中に入って
ベッド傍に立つ
彼は私を見上げている、と思う
でも私は彼の顔を見ることができなかった
・・・・合わせる顔がなくて
JN「ジミンから聞いたの？」
『・・・はい』
JN「・・・・・・怪我の方は大丈夫なの？」
ひゅっと音の鳴った喉を押さえ込むように慌てて深呼吸をする
ぎゅっと拳に力を入れて
”この度は、私のせいで申し訳ありませんでした”
そういうつもりだった
『っあ、あの・・・この度わっ！・・・・』
そこまで言った時、急に腕をぐいと引っ張られる
そんなことされると思ってなくて
いとも簡単にバランスを崩した私は、ソクジンの胸に飛び込んだ
病室の匂いと、ソクジンの優しい匂いが私の中で混ざっていく
『え、っ・・・えと』
JN「綺麗になったね」
『！！』
耳元でポツリとつぶやいた
JN「ずっと、こうしてAのこと抱きしめたかった
ふふ、
やっと、かわいい妹に会えた」
押さえていた何かが決壊して
ボロボロと涙が瞳からこぼれ落ちる
一気に、懐かしい記憶が私の中に流れ込んできた
ばっと顔を上げると
昔のように、少し困った顔で私の頭を優しく撫でるオッパの顔
それを見て余計涙が溢れた
JN「こういうところは今も変わってないようでなんか安心しちゃった」
『っう・・・っぐす・・・・な、なんでっ』
JN「・・・・・・なんで怒ってないのって？」
『当たり前、っじゃん！
私オッパの人生めちゃくちゃにしたんだよ！？
わ、私のせいで！信頼してた人に裏切られてっ
殺されかけて！
大事に育て上げた組織も私のせいで潰れたじゃんっ
私、取り返しのつかないことしたのに
なんでそうやって笑いかけてくれるの・・・・』
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ちゃろすっこ(プロフ) - 香純さん» コメントありがとうございます！そんな・・時間を忘れるくらい集中して読んで下さったこと、とても嬉しいです。残りわずかですが最後まで楽しんでいただけると幸いです。 (2022年11月4日 15時) (
レス) id: ba16a42c1e (このIDを非表示/違反報告)
香純(プロフ) - 初めまして！この作品を見つけ1話から一気に時間を忘れてここまで読むくらいとても好きな作品です。私はジンペンなのですが彼の笑みが冷酷さと表裏一体だったりとかなり私得な人物像で惚れました。とても続きが気になります！どうかご自愛ください…応援しています！！ (2022年10月23日 23時) (レス) id: 58ea0d7cc3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃろすっこ(プロフ) - natsuさん» わざわざ一気読みまでしていただいて嬉しいです！更新頑張りますね♪ (2022年10月20日 0時) (レス) id: ba16a42c1e (このIDを非表示/違反報告)
ちゃろすっこ(プロフ) - てじゆさん» うわー( ；∀；)何と嬉しいお言葉！！ありがとうございます！ (2022年10月20日 0時) (レス) id: ba16a42c1e (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - 一気読みして追いつきました‼️更新楽しみです♪ (2022年10月8日 13時) (レス) @page1 id: e42d0932b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃろすっこ | 作成日時：2022年10月6日 21時
