family【番外編】

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JN「企み？・・・・・・企みかぁ




うーん、そうだなぁ





強いて言えば、



可愛い弟が欲しかった、から？」






「・・はぁ？」




JN「ほら、僕って一人っ子じゃん？」


「知らねーよ」





JN「最近弟みたいなやつが2人できたけど、そんなに弟って感じしないんだよね



可愛くて、「ヒョン」って言って後ついてくる弟が欲しかったの




そしたらちょうど海に落ちてたから、素潜りして拾った」







「・・・・・・・・」




JN「般若みたいな顔してるよ」








理由は・・・・・意味がわからないとして




こいつがわざわざ海に飛び込んで俺を助けてくれたってこと・・だよな






「頭おかしーんじゃねーの」





JN「あはは、よく言われるよ」






俺みたいなクズ拾ったって
なんの役にも立たねーし

こいつにメリットなんて何もないはず





JN「まぁ、とりあえずさ


お粥作ってきたし食べなよ。ほら」






目の前に置かれたそれは
とてもキラキラして見える





JN「お前のことを助けた人間がお前を殺そうとするわけもないしさ

毒なんか入ってないから、とりあえず食べな」







「ちょ・・むぐ」






ヒョイっとスプーンで一口掬って
フーフーした後無理やり僕の口にそれを突っ込んだ





「・・！」





JN「ね？うまいでしょ。こう見えて料理上手なんだ」






じんわりと、暖かくて優しい味が口の中に広がる




今まで冷たくて、腐ってるかもわからないものばかり口にしていた

だから

優しくて




それが、本当に優しくて




全て冷め切った俺を暖めてくれるみたいで










JN「・・やー、泣くほど美味かった？」






柄にもなく


俺はこの人の前で声を上げて泣いた










それから、この人

ソクジンさんは



僕に住むところと食べるもの、着るものを与えてくれた


wingsのボスをどう説得したのかはわからないけど
あの一件以来俺があの組織にいても誰も敵意を向けてくる者はいなかった




俺の人生は180度・・・とまではいかないけど
それなりに大きく変わった



もう喧嘩をこっちから振ることも無くなったし
無駄な暴力は振るわないようにした



なんだか、そんなことをしてソクジンさんを悲しませたくない自分がいた




僕の事情を知っていても
1人の人間として扱ってくれる

受け入れてくれる




クズなんかじゃない



JN「お前は可愛い俺の弟だよ」




そう言ってくれる




それが
生きてきた中で一番嬉しかったんだ

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