【志麻】忘れてしまった白色 (ページ11)

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後日談

「退院おめでとうAちゃん」

「いやーほんまに飛び降りるとほ…」

「俺よりアホやん」

「馬鹿にしに来たんなら帰れや」

『ふふっありがとうねうらたさん坂田くんセンラくん』

「さてとお嬢様ちょっと行きたいところがあるんだけど」

『あらあらじゃあ行きましょう？』

志麻くんが車椅子を押してくれた

「頑張れよ志麻くん」

「分かっとるわ！」

志麻くんと私が向かったのは

『ここは…』

「初デートで来た展望台」

今日は新月で星がよく見える

『志麻くんどういう……』

「俺さ、忘愛症候群なって治った時ほんとに自分がしたことが信じらへんかったねん」

『別に気にしてないよ？』

「それぐらいおまんが居ないと俺はだめだって気付いたねん」

「だから俺の隣に一生いて欲しい

結婚してください」

『……喜んで』

病室で見た泣き笑いとは違う泣き笑いだった

「ふふこれで断られたらどうしようかと思ったわ」

『断らないよ！』

あっ

『私があげたチューリップ白は枯れちゃった…』

「いやAが枯れた訳じゃないからな？」

『紫はこんなに咲いてるのに～ずるっ！』