検索窓
今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:113,771 hit

番外編 74日 " ページ25

夕陽の笑顔の秘密。
______________________________________

俺は非常に困ってる。
だって…Aが囲まれすぎて俺が置いてきぼりになってる。

「あらー可愛い、この子なんて言うんですか?」

お母さんはAの頭をなでて、鼻を高そうにする。
Aがお姉さん達に笑いかけ、挨拶をした。

「僕の名前はAですッ…!」

その笑顔は眩しいくらいカッコ良い。

Aと俺の容姿は似ていて、大差変わりはないけどみんなAの方に視線が向く。

「Aくんねー…あら?この子たち、双子なんですか?」

お姉さんが俺の方を指差す。
するとお姉さん達は近づいてきて、俺の頬っぺたをプニプニと触る。

「やーん、こっちの子も可愛いー!」

俺はいつもAの後で可愛がられる。
俺はAが大好きだから、それでも嫌じゃなかった。

だけど…やっぱりAは____


急に咳き込む、そして苦しそうな息をする。

「えっ…大丈夫、なんですか?風邪とか…」

お姉さん達の顔が焦り気味になる。
それにお母さん達は首を振った。

「生まれたころから体が弱くて…すいません」

そして苦しそうなAの背中を撫でるお母さん。
そのあと、抱きかかえるお父さん。

心配そうに見ているお姉さん達。
俺なんか視線の先にも入らない。

Aが俺に気付いた、するとなんと笑うんだ。
辛いはずなのに、苦しいはずなのに。

「大…丈夫だよッ…」

心配させないように、無邪気に…太陽のように輝くような笑顔で。
いつもそれに見惚れてしまう。

Aが好かれるのも分かる。
俺もあんな風になりたい…Aみたいな。

にしても、横顔だけでも綺麗だ。
なんだろう…同じだけど違うんだ。

Aはお母さん似の顔の形、大きな違いは…その綺麗な輝く大きな大きな瞳。

だから俺はAがどんどん変わって行くのが嫌だった。
見てるしかなかったけど。

あの頃の君がまた見たいから。

俺は大好きなAのようになれたかな。

ーENDー

番外編 75日→←番外編 人気投票の途中経過 73日



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:病弱 , 男主・双子 , 感動系 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

明月浅葱(プロフ) - めっちゃ泣きました! 俺、病系好きなんであまり泣かないんですが、こんなに泣いたの初めてです! (2022年11月13日 16時) (レス) @page30 id: 2a22133648 (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 目が晴れそうなほど泣いてしまいました。素敵なお話を完結させてくださりありがとうございます! (2021年12月21日 0時) (レス) @page30 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 涙が止まらない位感動しました。 (2016年9月18日 14時) (レス) id: a56b4ade72 (このIDを非表示/違反報告)
桃崎星(プロフ) - 涙が止まらん (2016年2月22日 22時) (レス) id: 308057f239 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ。 - 久しぶりに小説で泣きました…。それはもうボロボロと(笑 とても素敵なお話でした! (2015年9月9日 14時) (レス) id: 76adb82bc6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:堕天使の使い手 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年7月13日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。