ぱーと 34 ページ34
あの女子生徒達は俺と蓮のどちらでもいいのだろうか?
俺と蓮は容姿から体形まで殆ど同じだけど、それでもちゃんとした一人一人なのに。
「そういや、よく間違えられてたよなー」
小学生の時とか、よく蓮のクラスの奴とか俺と蓮を間違えてきて話しかけてきた。
俺自体は顔や名前すら知らないのに。
事故に遭うのも他のみんなからしたらどちらでも良かった話なのか?
変な話だ。
加賀や相沢先輩ももし、部活に入ってたのが俺じゃなく蓮だったら…
俺と蓮の今の立ち位置が変わっていただけなのか?
違うと思ってても、変な考え事ばかりが浮かび上がる。
「いや、違う…俺は俺だ」
そんな独り言をブツブツ呟いてると後ろからひょこりと現れた。
「A先輩はそりゃA先輩でしかないですよー?どうしましたか、頭とうとうイカれましたか?」
また現れたのは田沢だった。
こいつは…、つけているのか?と思うレベルによく会う。
「お前なー…俺の事、ストーカーしてんのかよ…」
俺がこういうと田沢は手首をブンブンと振った。
「そんな訳ないじゃないですかー自意識過剰も程ほどにして下さい!」
笑いながら俺の背中をパシパシと叩いてきた。
そして俺の事を散々茶化した。
だけど、そんな会話の後田沢は急に俺から少し距離を置いた。
「…でも、今日は会った時からつけてた…ってのはあってますよ」
急に大人しくなり、掠れた声で変な事を言うから多重人格なんじゃないかと思うくらいだ。
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三日月 - いつも素敵な小説ありがとうございます。他の作品もたくさん読ませていただいてます(*^^*)いつまでも応援しています!更新頑張ってくださいね( ´ ▽ ` )ノ (2015年11月27日 6時) (レス) id: 05c649cfe0 (このIDを非表示/違反報告)
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