一緒にいようね…ズット (ページ31)

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ぱーと 31 ページ31

俺が部室に着くと後輩達や相沢先輩達の姿が見えた。

だけどそこには加賀の姿も加賀の荷物も見当たらなかった。

「おぉ、Aか！おはよう」

相沢先輩が明るく笑いかけ、背中をポンと叩いた。

後輩達もそれにつられてギコちなく挨拶をした。

「おはようございます…相沢先輩、加賀は…」

俺はチラッと相沢先輩の目を見ながら言った。

すると相沢先輩は頭をボリボリとかきながら部室を見渡した。

「今日は会ってないかもな、荷物もないし…なんか加賀に用事か？」

俺は気まずそうに「ちょっと…」と声を出した。

その時、後ろから背中をクイと押してきたのはさっきまでグランドにいた田沢だった。

すると耳元でボソッと喋った。

「今会ったとしても気まずくなるだけですよ、

少しそっとして置きましょーよ、先輩」

田沢の方を向くと愛想良く微笑んだ。

そして田沢は俺からそっと静かに離れて、相沢先輩の方に向かった。

「田沢、来たのか！サボるなよ」

そんな相沢先輩の説教が部室内に響いた。

ユニフォームに着替え、部活用の鞄をロッカーに置くと部室を出た。

すると外には待ち伏せしていたかのように、壁にもたれかかっている蓮がいた。

「A、おはよう」

その蓮の表情はなんだかむすっとしていて、怒っているようだった。

「あ、あぁ…オハヨウ」

ついカタゴトになってしまった。

少し寝癖の飛んだ蓮は俺の前に書き置きを出した。