一緒にいようね…ズット (ページ4)

今日:12 hit、昨日:7 hit、合計:44,775 hit

ぱーと 4 ページ4

朝になった。
太陽の光が窓から零れ入ってくる。

だけど眠たくて、俺は目を瞑ったままベッドにいた。

「Aーっ…学校だよ、起きて」

ゆさゆさと俺の体を揺らす。

「A…遅れちゃうよ…」

俺の手をぐいっと起こすように引っ張る。
引っ張られてるから少し痛い。

俺は眠たい目を擦って、体を起こした。

「おはよ…ごめん、起きるから…な？」

すると蓮は引っ張っていた俺の手を離した。

「おはよう…うん、ごめん」

苦笑いをする蓮。

今日は一年生の入学式だから遅刻したらヤバイ。
俺と蓮は進級して中学二年生になる。

「ねぇ…A、早く準備しないと……」

時計を指差している。
その先を見るともう7時半になっていた。

「あっ…わ、急がないとな！先に行ってても…」

遅刻させたら悪いと思って言おうとした言葉を止めた。

「ううん…一緒に、行こう？」

蓮が俺を優しく抱き占めた。

その顔を見てると、先に行ってという言葉を言うのが悪い気がした。

「分かった、急ぐから…遅れたらごめんな？」

俺は蓮に笑いかけ、背中を撫でた。

「いいんだ…別に、遅れても何かあるわけじゃないし、ね？」

蓮はゆっくりと俺から離れた。

俺はこくこくと迫る時間の中、急いで準備をした。

準備が終わる頃には、遅刻になるかならないかの時刻になっていた。