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ぱーと 21 ページ21

俺が蓮の病院に向けて必死に走っていると、小さい野原が見えた。

「よく、ここで遊んだよな…蓮と」

何故だか妙に懐かしく思える。

つい二年ほど前の小学校時代の話なのに。

「二人きりで、ここにいた」

俺と蓮。

仲のいい友達も数人しかいなくて、いつも一緒に遊んでた。

「同じような時を過ごして…毎日一緒に居たのに、変わっていくもんだな…」

最初は周りの人達から見れば俺も蓮も大佐変わりなくて一緒に見えていたはずだ。


なのに、今じゃあ…。

「ううん、考えることは同じ…だ」

双子だからお腹の中から一緒。

これからも、離れたくないという気持ちは多分一緒なんだ。

ふと考え込んだ。

二度と走って遊べなくなった蓮を思い浮かべて。

「もし、あの時…蓮を押せていたなら…」

抱きつかれた時、もっと周りの状況を把握出来ていたならば押すことも出来たんだ。


『ずっと…一緒だから……』

あの言葉に気を取られてなければ、蓮だけは守れたんだ。

「こんな事…あの日から毎日、考えてた事なのに、な…」

どうしてか毎日同じことを考えては胸がチクリと痛む。


加賀は俺が蓮に縛られてると言った。

確かに双子であることに、事故の事でそうなのかもしれない。

「だけど…だけれど…」

当たり前な事なのかも知れない。

俺は蓮という存在にに縛られ、蓮は俺という存在に縛られる。

切っても切れない何か深い縁。

それが双子の運命なんじゃないか?

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三日月 - いつも素敵な小説ありがとうございます。他の作品もたくさん読ませていただいてます(*^^*)いつまでも応援しています!更新頑張ってくださいね( ´ ▽ ` )ノ (2015年11月27日 6時) (レス) id: 05c649cfe0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使の使い手 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年9月9日 2時

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