一緒にいようね…ズット (ページ20)

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ぱーと 20 ページ20

俺は衝撃的なことを耳にした。

微かに心の何処かで疑問には思っていた。

「お、お前…が…」

俺は最後の最後で職員室まで辿り着けなかった。

誰が助けてくれたんだ？って。

「そうですよ～、俺が偶然助けなかったらどうなってたんでしょうね？」

わざとらしい笑い方をする田沢は気に入らない。

「ありがとう…蓮を、助けてくれて」

でもお礼は言わなくちゃならない。

そう思ったんだ。

「いいんですよ、分かってくれれば！

って、アレ？A先輩気付かないんですか？」

いきなり疑問文にされて、多少戸惑った。

俺は今年入った一年生の田沢悠と何処で会ったんだ？

そう考えてると田沢は一人で納得をした。

「あぁー…そうデスよね、俺部活よくサボるから今日行ってなかったっけ…」

最後のボソッと喋ったサボると部活。

つまりはサッカー部…なのか。

「俺と蓮は二年になって今日初めて学校来たんだぞ、何処で会ったって言うんだ？」

すると俺の質問にクスリと笑った。

「せんぱーい、知らなくて当然でしたよ

サッカー部じゃ先輩有名なんですよ、俺は今日朝の階段とこで見かけて気付いたかなーと」

唐突な話の振りようと偉そうな態度はやっぱり気に食わない。

それに田沢に邪魔されたけど、俺は蓮のいる病院へ向かわないと。

俺は田沢を手で払いよけた。

「助けてくれて本当にありがとな、でも俺もう行くわ」

そして扉に向かい走り出すと、田沢が笑いながら着いてきた。

「先輩ぃ～、そんなんじゃあまた倒れちゃいますよ」

生意気な目つきで微笑む田沢。

「お前に関係ないだろ？」

俺は無視して保健室の扉に手をかけた。

「はいはい、わかりましたよー…また部活で会いましょうね、A先輩」

田沢は走っていく俺の方に向かい手を振っていた。