紅一点、ちょっとクールでかなり沼。３【Snow Man】

降下（×黄） ページ13

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2人でエレベーターを待っていた。


他のメンバー達は一足先に降りてったらしく、照と私の2人だけで扉の前に待機中。


…なかなか来ないね、って言おうとした時、

ブーッ、

とバイブレーションの音が小さく響く。


私じゃない…ってことは。


照がスマホを取り出して確認していた。

どうやら彼の携帯だったみたいだ。



まだここまで辿り着きそうにないエレベーターを一瞥して、さっと画面をいじったら、すぐに仕舞う。


…と思ったら、10秒もしないうちにまたバイブ音。

再び照のスマホから。










岩「……、笑」

「…」










その画面を見て、静かに、気付かれるか気付かれないかくらいのレベルで微妙に上がる口角。


そしてそのままささっと何か打ち込んで、元に戻す…

…かと思いきや、今度はそれよりも先に震える携帯。


…あ、そうだ。










「…ひかる、」

岩「ん？」










画面を確認しながら、片眉だけ上げて反応する照。










「さっき言われたアンケート、なるべく早めでお願いしたいって。言い忘れてたから照にも伝えといて、って」

岩「あー、うん…」










思い出した事項を淡々と述べれば、向こうもスマホに視線を落としたまま、少し時間をかけて頷く。


そして、ぱっと操作して閉じた後、私の方を見て、










岩「わかった、ありがと」

「ん、」










目が合ったところで、ちょうどエレベーターがやって来た。


開いた扉の中は既に空で、2人とも気兼ねなく乗り込んだ瞬間、

ブーッ、とまた鳴るスマホ。


数秒前に仕舞い込んだばかりの携帯をポケットから取り出し、視線はその画面に夢中なまま隅っこに立つ。

私はその対角線上に位置するように、ボタンの前に立って1階を押した。










岩「……」

「……」










スマホの上でたたっといじる、その指が楽しそうに跳ねているのが分かる。


さっきも来るのが遅かったみたいに、ここから1番下まで降りるのには、きっと時間がかかる。





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