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そっと身体を離そうとして、しがみつく腕は諦めて、辛うじて顔だけが正面から見える距離。
潤んだ瞳は、私だけを映してた。
「…そんな顔しても無駄」
向「………A、」
「それでもっと辛くなるの、康二だよ?」
向「……」
「それでもいいの?」
向「………っ、うっ、うぅぅ……」
淡々と問いかけたらまた苦しそうに顔を歪めて、ぎゅっと目を瞑った。
向「……よくない…」
「…」
向「…それは、嫌や……」
「そうでしょ?」
向「…ぅん…」
泣き声と混ざった重々しい声で、渋々頷く。
「…分かったらさ、」
向「…」
「さっさと振り覚えようか。」
向「はい。」
佐「たっだいま〜!トイレ行ったついでに飲み物買ってきたよ〜!」
ガチャッとドアが開いて、レッスン室にメンバー達が戻ってくる。
岩「A〜どう?康二できそう?」
「こいつがふざけまくって1ミリも進まんかった」
岩「おい、笑」
向「だって!全っ然覚えられへんねんもん!いっそのこと全部忘れてやろうか思たわ!」
阿「何でだよ」
渡「お前涙流しながらふざけるなよ」
深「まぁまぁ、今は休憩時間だしね。2人ともちゃんと休憩しなきゃダメよ」
「はーい」
向「はぁい…」
ふっかさんに促され、私達もさっくんが持って来てくれた飲み物を受け取る。
ラ「にしても今回の振付覚えんの大変だね〜 こーじくんの気持ちも分かるよ」
宮「A、康二見てくれてありがとね」
「いえいえ、ほんの数分だし」
…数分前。
難しい振り入れから休憩になって、皆が外に出る中、上手くいかないのか康二が一人だけ練習を続けようとするから。
じゃあ私ここに残っておくわ〜OK頼むわ〜って感じでちょっと2人で復習してたら、あんな展開に。
目「康二…お前Aに何したの?」
向「へっ…めめぇ……?目がマジやで……?」
まぁ…この休憩が終わったら、また皆で頑張ろっか。
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黒葡萄(プロフ) - にゃんころがりさん» わ〜ありがとうございます(´˘`*)♡ そうだったんですね!楽しんでいただけて良かったです!.ˬ.)" (2022年11月21日 21時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんころがり(プロフ) - ぴんくさん担なので終始口元ニヤニヤで読んでしまいました!黒葡萄さんが書かれるメンバーさん毎回本当に可愛いですね♡更新ありがとうございます(*^^*) (2022年11月21日 1時) (レス) id: 2f2c4b7be0 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - にゃんころがりさん» いつもありがとうございます(ˊ˘ˋ*)♡ 毎回そうして伝えてくださって、本当に嬉しくてありがたい限りです!今後も楽しんでお読み頂けたら幸いです¨̮⃝ (2022年11月14日 20時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんころがり(プロフ) - めめのドラマを観て泣いて、めめに慰めてもらう。全めぐろ担の夢ですね(*^^*)今回の更新も楽しく読ませていただきました。ありがとうございます♪好きなものは好きー!って伝えたい派なのでコメントしつこかったらすみませんm(__)m (2022年11月14日 2時) (レス) @page46 id: 2f2c4b7be0 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - にゃんころがりさん» こちらこそコメントありがとうございます!キュンキュンしていただけて本望です!笑、いつも本当にありがとうございます☺️ (2022年11月7日 23時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒葡萄 | 作成日時:2022年10月16日 16時