・2 ページ14
.
口調も声も優しいままなのに、所々、私に刺さるように言葉を強調してきて。
挙句、絡まってた腕も脚もパッとほどいて、
ラ「ほら、もう離れていいよ」
にこ、と社交辞令な笑顔。
な、何だそれ…そんな技、いつ覚えて…
ラ「あれ?行かないの?Aちゃん」
「……じゃない、」
ラ「ん?」
「…嫌じゃないです。」
小っちゃい声でそう言うと、後ろで爆笑するラウ。
ラ「あ、嫌じゃないんですか?笑」
「嫌じゃない。嬉しい。幸せ。」
ラ「うわぁ〜!Aちゃんかわいい〜!!笑」
まんまと乗せられて素直に言う私に、再び抱き着いてくる。
…完全にラウの思うツボだ。
でも、それすら満更でもなくなってる私。
ラ「素直に言えて偉いねAちゃん」
「…私、歳上で先輩だよね?」
ラ「うん!もちろん!僕の方が歳下で後輩なのに、Aちゃんはでろでろに甘やかされちゃってるんだよね?」
「…ラウ、いつからそんな意地悪になったの」
ラ「えへっ?笑、じゃあ遠慮した方が良い?」
あの頃みたいな気を使った顔をして、首を傾げてくる。
こいつ…
「…遠慮せずこのままでいて」
ラ「ふふっ、Aちゃんがそう言うなら…分かった」
「そう言うしかないやん!」
ずるすぎる、
誰よりも可愛い顔して器用すぎるところも、今では逆に、私に気を使わせないようにこんな甘え方してくれるところも。
今の段階で既にこんななのに、これからもっと成長したらと思うと…
.
「…末恐ろしい子ですね」
ラ「おぉ〜」
深「末っ子だけにね?」
渡「…」
「…」
ラ「…」
渡「でもさ、ラウールは本当にAにガンガン行くようになったよね」
深「おい、無かったことにするなよ」
ラ「そうだね…でもやっぱり、Aちゃんが優しくて何でも受け入れてくれるから、そのおかげで仲良くなれたかな」
深「おい、」
「いやいや、ラウが良い子で可愛いから…」
深「おい!無視するな!」
ラ「あの、すいませんちょっと今取材中なんで…」
深「俺も一緒に受けてんだよ!」
.
2155人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒葡萄(プロフ) - にゃんころがりさん» こちらこそコメントありがとうございます!です!とっても嬉しいです(ˊᵕˋ)︎︎︎ (2022年10月15日 3時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんころがり(プロフ) - 更新ありがとうございます!今回更新分もすごく楽しかったです。読んでてニヤニヤしちゃいました(*^^*) (2022年10月14日 11時) (レス) @page50 id: 2f2c4b7be0 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - にゃんころがりさん» ありがとうございます!嬉しすぎます〜また楽しんでいただけたら幸いです*'ᵕ' (2022年10月5日 12時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんころがり(プロフ) - 主人公ちゃんとメンバーさんとの絡みがほんのり甘くて、すごく面白いです。更新楽しみにしてます(^^) (2022年10月5日 1時) (レス) id: 2f2c4b7be0 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 翡翠さん» こちらこそコメント嬉しいですありがとうございます〜!これからものんびり楽しんでください🫧 (2022年9月30日 23時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒葡萄 | 作成日時:2022年9月20日 7時