ダイナミック桃太郎 ページ34
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佐「家来になれってか？…ふっ、いいだろう。ただし、条件がある」
「…」
佐「……その腰につけたきびだんごをォ…1つ俺に寄越せぇッ！！」
「劇団？」
声がするところまで来てみると、予想通りさっくんが、園児たちに囲まれながら絵本を読んであげているところだった。
…保育園にあるまじき声量と、熱演っぷりではあるが。
すげぇなあの人…と思いながら遠くから眺めていたら、
ふと目が合って、嫌な予感が走る。
おい…ちょっと待て、
佐「みんな……見ろッ！！あんなところに鬼が！！」
『『！』』ﾊﾞｯ
「うそだろ…？」
さっくんが私の方を指さして、園児たちが一斉に振り向く。
これは…。
「……ふっふっふっ…、
ここまでよーく見させてもらったよ。桃太郎さん」
佐「ッ！なぜ俺の名を！」
「ふはは…お前の情報などもうとっくに手に入れている。
きびだんごの味はどうだった！イヌ、サル、キジども！！」
佐「ﾜﾝﾜﾝｯ！ｷｰｷｰ！ｳﾞｧｻｯｳﾞｧｻｯ…
……おぉいおい、おまえら落ち着け！興奮するな！！」
「…っwww」
佐「何笑ってんだ？」
いや笑うだろ。
1人何役やんだよコイツ。
「……まぁいいだろう。ちょうど退屈してたとこだ…
暇潰し相手にでも、なってもらおうかッ！！！」
佐「危ないッ！！」
一気にさっくんのいる前の方まで出ていって、お互いにエアーで武器をぶつけ合う。
キンキンキンッ、とやり合うも、
ついにさっくんが倒れ、私が最後のトドメを…！
「ふはは！これで終わりだ………、ッ！？」
佐「っ……もういい、もう、いいんだよ…」
ふわ、と抱き締められて、思わず体が固まった。
「なっ、何を…！」
佐「鬼さん……本当はずっと、寂しかったんだよね…
本当は、ずっと…友達が、欲しかったんでしょ……？」
「っ…！ち、ちがう！！」
佐「もう強がらなくていいんだよ…友達なら、僕がなってあげるから。
だからもう、こんなこと終わりにしよう…？」
「……っ、う、うわぁぁ〜〜ん！ごめんなさぁ〜〜い！！泣」
佐「よしよし…
…こうして桃太郎は！鬼を退治するのではなく、話をして仲良くなることで！危機から人々を救ったのでした〜！めでたしめでたし！」
『『わ〜！！』』ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
「…桃太郎ってこんな雰囲気になる話だったっけ」
オチまでドラマティックだった。
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黒葡萄(プロフ) - 塩野紗稀さん» こんにちは！ありがとうございます！☺️ 何度も読み返して下さってとても嬉しいです…！のろのろ更新ですがこれからも頑張ります！！お気遣いありがとうございます🥹 (3月6日 12時) (
レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
塩野紗稀(プロフ) - こんにちわ!!このシリーズ大好き過ぎて更新されるまでに何回も読み直してます!!大好きです!!これからも無理のない程度に更新頑張ってください!! (3月4日 23時) (レス) @page11 id: 9a8af20bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2024年2月27日 2時
