友情ネイル ページ2
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ラ「てか普通に塗る前に気付いとけよ」
「う…」
ラ「両手やるの分かりきってんのに何で思っきり利き手で持ってやっちゃうわけ？その後利き手じゃない方(塗りたてネイル付き)でやんなきゃいけなくなる未来見えるじゃん」
「うぅ…」
ラ「で、実際そうなってからそのことに気付いて、しかもコントロールできる気がしなくて1人で詰んでる…」
「うぅぅうるさい！！大体セルフネイルとかいう所業がまずおかしい！！手が3本ないと無理！！」
ラ「手3本あったら3本目の爪も塗らなきゃいけなくなるだろ」
「ああああああ！！！！(絶望)」
ラ「もう止まって。無駄に発想力豊かなおバカ止まって。」
「っ……だって、だって…！」
軽い気持ちで始めてしまったんだ。
私だってこうなるとは思ってもみなかったんだ。
利き手じゃない方の手(塗りたてネイル付き)の方で試しに握って構えてみるけど、力の入れ方がムズすぎるし、絶対失敗できない緊張感で筆先がぷるぷると震えてしまう。
くっ…このままでは、このままでは片手だけで……！
爪半ばで、諦めることにィ……ッ！！
ラ「いや、夢半ばみたいに言わないで？」
「あっ」
ラ「そんな大袈裟なことじゃないから」
「あぁ…？」
気付けば構えていた筆はラウちゃんによって取り上げられ、ごく自然に、慣れた手つきで持たれている。
そしてそのハケを、躊躇うことなく私の広げた利き手の先に…
ぴとっ
「ひょ」
ラ「……今度からはさ、もっと上手くやるんだよ」
サッ、サッ…と、程よくついた液がムラなく綺麗に塗り広げられていく。
茶色を白で濁したような、かわいくて曖昧なモカの色。
…ちら、とラウちゃんの方に視線を移動させたら、
伏せたまつ毛がふさぁ〜っとしてるのが見えた。
集中してるのか、白い頬がむにゅ、と動いたり、唇をぺろ、と舐めたり。
たちまち全部の指先に色が付いた。
「わぁぁぁ…！」
ラ「んふ、その色かわいいね」
「うん…！かわいい！」
ラ「でもちょっと薄いから、2度塗りした方がいいかな？」
「ん、ねぇ、ラウちゃんも塗ってよ」
ラ「え、俺も？」
「かわいいじゃん〜お揃いにしようぜ〜〜」
ラ「んー…じゃ、左手だけね」
「え、右は？」
ラ「いや…」
……"両手とも塗ったら、誰がAちゃんの続き塗るの？"
つって私のために片手だけお揃いにしてくれたラウちゃん、ちゅきかも。
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黒葡萄(プロフ) - 塩野紗稀さん» こんにちは！ありがとうございます！☺️ 何度も読み返して下さってとても嬉しいです…！のろのろ更新ですがこれからも頑張ります！！お気遣いありがとうございます🥹 (3月6日 12時) (
レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
塩野紗稀(プロフ) - こんにちわ!!このシリーズ大好き過ぎて更新されるまでに何回も読み直してます!!大好きです!!これからも無理のない程度に更新頑張ってください!! (3月4日 23時) (レス) @page11 id: 9a8af20bd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2024年2月27日 2時
