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そして迎えた、楠のツアー最終日、東京。
最後に出番を控えた俺達6人は、準備を済ませ、揃って裏のモニターで公演の様子を眺めていた。
やがてアンコールの2曲を終えて…楠は、ゆっくりと話し始める。
「……今日は、ツアーの最終日…ですね？」
ふふ、と照れの混じった呼びかけに、客席は温かく盛り上がる。
…キラキラと揺れる、いくつもの青色のペンライト。
「うん…、これが、ソロとしては最後…になるんだけど…」
一旦マイクを遠ざけて、俯き加減に息を吐く。
「…んー、かれこれ、5年くらい？ソロになってから活動を続けてきて…でも、私の中では、中学生の時に結成したグループの活動から、こう…ずっと地続きの感じやったから…。
…今日は、その大きな区切りやと思ってて、」
一面のペンライトの中には、時々、赤、緑、黄色と共に振っている人もいた。
「……私は、今日もそうなんですけど、私がやりたいって言って、ソロでもここまでアイドルとしての活動を続けさせてもらっていて。
それは、やっぱり…アイドルが大好きなのももちろんあるけど、…最初にもらったグループの場所を、名前を…ずっと失くしたくなかったから。
…私が辞めたら、全部が消えると思ってて、それは嫌だと思って、その意地で続けてきた部分もあって、…」
思い返すように視線を下に落としながら、ふと寂しげな表情が映る。
「…でも、私は仲間と一緒にステージに立つ、っていうところから、アイドルの道を歩み始めてしまったから。
…今後を考え直した時に、私がやりたかった、続けていきたかった "アイドル" って…仲間と一緒に、辛いことも乗り越えたり、一緒に頑張ろうって手を取り合えたりする、そういうものだなってことに気付いて。
…いや、気付いてたんだけど、今まで気付かないフリをしてたので」
…うん、と自分で頷いて、続ける。
「だから…今回それを色んな方に伝えて、こういうこと…に、なったんだけど…」
"こういうこと" の当事者である俺らは、ただ黙って、彼女の言葉に集中していた。
「……最後まで、このグループを…
&Girls,を、守り抜けなくて、…っごめん、」
淡々としていた声が、一気に涙の色を含む。
唇を噛み締めるように険しい表情で客席全体を見渡して、それからマイクを持った手で胸を押さえて、俯いた。
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黒葡萄(プロフ) - スノーウイさん» コメントありがとうございます！ヒロインのことを言っていただけるなんてとっても嬉しいです(*´˘`*)♡ お気遣いもありがとうございます、のんびりですが頑張ります！ (7月8日 16時) (
レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
スノーウイ(プロフ) - 初めまして＾＾初コメント失礼します。ヒロインに私も沼ってしまいました。可愛い！更新大変だと思いますが無理せず頑張ってください＾＾応援しています (7月7日 19時) (レス) @page26 id: b27a556d60 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - ひまわりさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです🥹 マイペースですが気長にお待ち頂けたら幸いです！ (6月5日 2時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり - この小説大好きで何回も読んでいます！また更新楽しみにしています！ (6月2日 20時) (レス) id: 3a6334a239 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 小袖さん» ありがとうございます！これからも頑張りたいと思います！ (2023年5月6日 1時) (レス) id: a634bcac3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2023年4月17日 15時
