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佐「はい、あーん、」
「………、」パク
佐「あはぁ〜食べてくれたぁ〜」
「…」モグモグ
佐「ん〜♡おいしいねぇ?」
「………」
ごくん、と飲み込むと、再び目線はさっくんへ。
佐「おえっ!?まさか…コレジャナイ!?」
「……」
佐「なんだなんだ……!?あ、あれか!喉乾いたのか!?」
「……」
佐「えーっと…あっ水!お水あるよ!ほら、」
すぐ傍のテーブルにあった新品のペットボトルを手に取って、カチリとキャップを開けて私に渡す。
…けど、1口含んで飲み込めば、それを返して、また同じことを繰り返す。
「……」
佐「あれぇ〜…ちーがうのぉ…??」
きょとんとした目で首を捻るさっくん。
その様子を、私はただただ眺めてほんのり口角を上げるだけ。
佐「何だ……?」
「……」
佐「………くそっ、かわいーな!!」
阿「またAのオタクしてんの?」
今度は阿部ちゃんが通りかかって、私達の状況に笑ってる。
でもさっくんは悩ましい顔して大袈裟に頭を抱えてるから、
「……」
佐「…お……?」
何も喋らないのもいい加減飽きてきて、ちょっとゆらゆら揺れてみると。
佐「……あっ、眠いの?ねむたいの…?」
新たな選択肢を発見したように、問いかけてきた。
「………んふっ、笑」
佐「んなぁ〜〜んなのその笑いはぁ〜??笑
それも違う……?」
「……」
佐「まぁた見つめて〜…」
「…」
佐「……ふふ、ねこみたいだねぇ」
「…」パチパチ、
佐「…おっ?」
突如現れた "ねこ" のワードに反応して、思わずまばたきをすると、
「これか…?」みたいな顔をするさっくん。
佐「………Aちゃん、」
「……」
佐「…ここ、」
ぽんぽん、と自分の胸を軽く叩いて、私を誘導する。
私はそれを、じっと見つめて…
佐「…なーんて、さすがに違うか……っぅおおお!?」
「…、」
佐「っこ、これなの!?これ当たってんの!?」
「……」
佐「そこで落ち着くんだ!?!?」
深「なぁに騒いでんだよ佐久間」
佐「だっ、だって…Aが……っ!!」
さっくんの胸に飛び込むように、ゆるくグーにした手をむぎゅっと押し当てて、そのまま自分の体重を預けた。
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黒葡萄(プロフ) - スノーウイさん» コメントありがとうございます!ヒロインのことを言っていただけるなんてとっても嬉しいです(*´˘`*)♡ お気遣いもありがとうございます、のんびりですが頑張ります! (7月8日 16時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
スノーウイ(プロフ) - 初めまして^^初コメント失礼します。ヒロインに私も沼ってしまいました。可愛い!更新大変だと思いますが無理せず頑張ってください^^応援しています (7月7日 19時) (レス) @page26 id: b27a556d60 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - ひまわりさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです🥹 マイペースですが気長にお待ち頂けたら幸いです! (6月5日 2時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり - この小説大好きで何回も読んでいます!また更新楽しみにしています! (6月2日 20時) (レス) id: 3a6334a239 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 小袖さん» ありがとうございます!これからも頑張りたいと思います! (2023年5月6日 1時) (レス) id: a634bcac3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒葡萄 | 作成日時:2023年4月17日 15時