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「…良いじゃん！」
「…へ？」
「あのカッコよくて優しい子たちでしょ？
変な人につきまとわれるぐらいなら
一緒に住んで守ってもらいな！」
「え？いや…」
…何か、予想してたリアクションと違うんですけど！？
なんていうか…自分で言うのもなんだけど、
もっと止められたりすると思ったんですけど！
きっと、お母さんの中にある
高校の頃に会った先輩達の良いイメージが
ずっと残ったままなんだろうなぁ。
拍子抜けはしたものの、
一気に緊張感は無くなって話しやすくなる。
「…良いの？」
「まぁ…男の子だからちょっと心配はあるけどね。
でも、Aが自分でちゃんと決めたことなんでしょ？」
「…うん、もちろん」
「それなら良いの。
それに、あの先輩達ならお母さんも信頼できるし」
「信頼って、笑」
お母さんの先輩達への好感度、高。
誰にでもそうな訳じゃないから、
本当に先輩達が良い人だと思ってこう言ってるんだろう。
とりあえず、認めてもらえて一安心。
「また新しい住所送っておいてね。
仕送りとかも宛先変えないといけないから」
「うん、分かった。ありがとう」
「バンドも頑張ってね」
「うん」
お母さんからの温かい言葉に嬉しくなりながらも、
電話口には控えめに返す。
お母さん本当にありがとう。
良かった。
そう感じながら、
そろそろ電話を切る頃かなーと思っていたら…
「…あ、でもね」
「ん？」
「…引越しのことは良いけど、ルームシェアは…
…お父さんが何て言うか分からないかも」
「あー…」
…本当は、一番引っかかってた。
母親よりも、もっと後ろめたさを感じてる…父親。
そりゃそうだよね…って
心の中では分かっていたことだったけど。
「まぁでも、その辺は
お母さんからは言わないようにしておくから」
「…お願いします」
「あはは、お父さんも心配しちゃうだろうからね」
そう言って笑う母親に、
伝わらないと分かっていながら電話越しにお辞儀した。
お母さんの器用な優しさにまた一つ感謝が増える。
「じゃあ、大学とバイトと…バンド。忙しそうだけど頑張って」
「はーい。ありがとう」
「先輩達にもよろしくね」
「うん、分かった」
「あ、それから就活も。頑張ってね。じゃあまたね」
「うん。じゃあね…」
…え？
就活…も？
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黒葡萄(プロフ) - にのちゃさん» ありがとうございます！初めから読んでくださり有難いです…！頑張ります！ (2022年2月27日 2時) (
レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
にのちゃ(プロフ) - 初めまして！一昨日から読み始めてやっと追い付きました(笑)読んでいてホッコリしますし、クスッと笑える面もあって最高です(*´∀｀*)更新、楽しみにしています。応援してます( ≧∀≦)ノ (2022年2月25日 14時) (レス) id: 43bde75e07 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - みけねこさん» コメントありがとうございます。またお読みいただけて私も嬉しいです！ (2022年2月24日 16時) (レス) @page11 id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 更新ありがとうございます！最近また読み返していたばかりだったから、とっても嬉しいです。これからの更新も楽しみに待ってます。 (2022年2月23日 3時) (レス) @page8 id: d311d92dc2 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - ayayanさん» ありがとうございます。ただいまです！ (2022年2月23日 0時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2022年2月21日 18時
