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ふわふわとおぼつかない足元を支えて、
近くにあったベンチに連れていく。
ちょうど木陰になっているし、少しは楽なはずだ。
忠義先輩は大きく息を吐きながら
思いっ切り背もたれに寄りかかり、項垂れる。
「大丈夫ですか…？」
大「…ごめん…」
「答えになってませんし…。
とりあえず水買ってきますから、
そこで休んでてください」
大「…」
相当気分が悪い、ってわけでは無さそうだけど、
かなり酔っ払っている様子。
大人しく座っているうちに、
すぐ近くの自販機で水を買い、さっさと戻る。
「どうぞ」
大「…んー…ごめぇん…」
熱い手で、冷たい水を受け取る先輩。
…ていうか、
さっきから謝ってばっかりなんだけど。
キャップを開けて、水をがぶ飲み。
はぁっ、と息をついて、
少しだけ冷静を取り戻したよう。
「…で、何しに来たんですか？」
大「…」
「…ん？」
すっかり落ち着いた忠義先輩に疑問をぶつけると、
先輩はそれに答えず
ただただ私の顔をじっと見つめてきた。
忠義先輩の表情はぼーっとしているようで、
どこか泣きそうで。
私が不思議に思いながらも返答を待っていると、
段々瞳がうるうるしてくる先輩。
何…？
すると、その瞬間腕が伸びて、
一気に私の体に巻き付く。
「ちょっと…っ、ここ大学…！」
大「…戻らせて、」
「え…！？」
大「戻らせ、て、ください…」
背中に回された手に、力が入るのが分かった。
ベンチで座った状態のまま抱き締められて、
顔は見えないけれど、勇気を出して言ったと思う。
大きな身体のはずなのに、
何故か小さく弱々しく見える。
「…待ってください、どうして…ですか？」
大「…」
バンドに戻りたいということなら、
私だって大歓迎…どころか、
早く戻ってきてほしいと思っていたところだけど。
でも、それを拒んだあの日から
何があったのか、単純に気になってしまう。
忠義先輩は再び黙り込んだが、
態勢は変えないまま、気まずそうに口を開く。
大「…あのな、」
「はい」
大「…怒らへん？」
「え、怒るような内容なんですか？」
大「…分からん」
「じゃあ分かりません」
大「…」
「…」
大「…なぁ怒らんといて」
「いやもう怒らないから！早く話して下さい！」
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黒葡萄(プロフ) - ゆっちさん» ありがとうございます！とても嬉しいお言葉です…。今まで以上に書くのが遅くなってきているので、頑張ります笑 (2018年8月9日 10時) (
レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっち - 本当にこの作品がめっちゃ好きです！最近そんな更新されてないので更新しちゃってください！これからも応援してます！ (2018年8月9日 8時) (レス) id: 97646d7482 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - おおおいさん» ありがとうございます！！ (2018年8月4日 5時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
おおおい - この作品の更新があるたびに一人で「おぉ、、、、、!」(いやっふぅ〜!!!)←心の中でさけんでます(((続きが気になるぅ! (2018年8月3日 21時) (レス) id: b4b5488299 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 春歌さん» ありがとうございます！ (2018年7月30日 18時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2018年7月4日 18時
