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「私も今、正直大学生活が楽しくなくて、
何のために通ってるのか分かりません」
丸「Aちゃん…？」
「毎日同じような生活をして、目的も無くて、
段々自分自身が何なのか、
何が出来るのかも分からなくなってきて、
…でもそれを変える勇気すら無かったんです」
丸「…」
急に語り出しちゃったけど大丈夫かな、
ついてきてるかな。←
しかし正面のマル先輩は、話を止めようとせず、
ただ静かに聞いていた。
…うん、大丈夫だ。
「けど…マル先輩はそれを変えたんですよね。
それが羨ましくて、
自分のことが余計みじめに思えて、」
丸「…ちゃう」
「え、」
丸「違うよ、俺そんなんやないし、」
俯いて、テーブルへと目線を落としたまま
反論をされる。
丸「…Aちゃんに
羨ましがられるような奴やない」
…多分、分からないけど多分、これは素。
表面的じゃなくて、素で喋ってる。
直感的にそう思った。
丸「…大学辞める前より、辞めた今の方が、
辛いねん…」
「…」
声を震わせて、小さく、呟く。
心の底からの言葉に聞こえて、
目の前の壁が崩れるのがわかった。
でも、"辛い" の一言に、私は密かに驚く。
かかる前髪が揺れて、マル先輩は続ける。
丸「大学に行っててものめり込めるもんも無いし、
行きたくなるような理由も行く責任も無い…
何かに置いていかれる感じがして、ずっと、」
「マル先輩、」
丸「ずっと辛くて、
俺は何のために生きてんねやろ、って」
「…」
その言葉に、何故か
自分が切り裂かれるような痛みを覚える。
何に傷付いたのか分からないくらい反射的に。
そのくらい、重くて真剣な言葉だった。
丸「でも大学やめたら楽になると思った、
思ったけど、やめたら罪悪感とか
自分に対するストレスでもっと辛くなって…」
顔は見えないままだけど、
徐々に涙声に変わっていく。
弱々しくて、先輩の感情が詰め込まれた声が、
私の胸まで苦しくさせる。
丸「…も、どうしたらええか分からんねん…っ」
「…先輩、」
私は席を立ち上がって向こう側のソファに移動し、
マル先輩の隣に座った。
微かに震える肩に、できるだけ優しく手を置く。
マル先輩はそれから黙って、
止められなくなった涙を静かに流した。
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黒葡萄(プロフ) - ゆっちさん» ありがとうございます！とても嬉しいお言葉です…。今まで以上に書くのが遅くなってきているので、頑張ります笑 (2018年8月9日 10時) (
レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっち - 本当にこの作品がめっちゃ好きです！最近そんな更新されてないので更新しちゃってください！これからも応援してます！ (2018年8月9日 8時) (レス) id: 97646d7482 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - おおおいさん» ありがとうございます！！ (2018年8月4日 5時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
おおおい - この作品の更新があるたびに一人で「おぉ、、、、、!」(いやっふぅ〜!!!)←心の中でさけんでます(((続きが気になるぅ! (2018年8月3日 21時) (レス) id: b4b5488299 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 春歌さん» ありがとうございます！ (2018年7月30日 18時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2018年7月4日 18時
