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安「…合わせるん久々で緊張してきた」
錦「分かる、Aの歌入るって思うと…」
「え プレッシャー、笑」
二人がアコギを抱えて、私はその横に立つ。
…自然と、無意識に
バンドの時と同じ立ち位置になっていた。
それは立ってみてから気付いたことだけど。
三人でも、きっと何人でも
やっぱりそうなっちゃうんだなって思った。
そこに立ったら、何だか
バイトの行き来で見慣れたはずの景色が、
輝いて見えてきた。
店のライトが、看板の光が、信号の灯りが、
無駄にキラキラしてる。
錦「…じゃ、準備いい？」
「はい！」
安「おっけー！」
章ちゃん先輩と亮先輩がアイコンタクトで始める。
ギターの弦をかき鳴らす音。
懐かしい、イントロ。
今日やろうと決めた曲は、私の為を考えてくれて、
高校の時にライブや練習で使っていた曲ばかり。
音楽っていうのは凄い力で、
文字や写真で留めていた思い出以上のものを
新鮮なままもう一度引き出してくれる。
聞いただけで、色んな思い出が勝手に溢れてくる。
そんな音と思い出に浸りながら、深く息を吸った。
…こんなに大きい声を出して、歌を歌ったのは、
いつぶりだっただろう。
びっくりするほど気持ち良くて、心地良くて、
ただ歌うだけで、楽しかった。
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錦「今日はかなり人が立ち止まってたな」
安「Aちゃん効果やん！」
「え…いやいやそんな…笑」
安「やっぱAちゃんの声って最強なんやな〜」
謙遜しながらも、凄い嬉しい。
いつもどのくらい人が来ていたのかを
私は知らないけど、初めて参加した今日は
私達を囲むほどお客さんがいた。
再会したあの時にいたような人達も見えたから、
前々から聞いていた方もいたんだろうけど。
先輩達に言わせれば多い方らしい。
そんな風に人前に立って歌を歌うという、
このぞわぞわくるような、痺れる感じ。
緊張もするけど…やっぱり、大好き。
「…あの、私これからも、
一緒に歌っていきたいです」
考えるより感覚の方が早かった。
やっと、しっくりきた。
何も手応えを感じなかった日々の中で、
ピンと来た。
…今より大変になっても、
この道を進んでいきたい。
歌ってまたそう思えた。
そんな確信と、決意。
錦「…当たり前やろ」
安「元からそのつもり、笑」
…もう一回、始めよう。
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黒葡萄(プロフ) - ゆっちさん» ありがとうございます！とても嬉しいお言葉です…。今まで以上に書くのが遅くなってきているので、頑張ります笑 (2018年8月9日 10時) (
レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっち - 本当にこの作品がめっちゃ好きです！最近そんな更新されてないので更新しちゃってください！これからも応援してます！ (2018年8月9日 8時) (レス) id: 97646d7482 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - おおおいさん» ありがとうございます！！ (2018年8月4日 5時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
おおおい - この作品の更新があるたびに一人で「おぉ、、、、、!」(いやっふぅ〜!!!)←心の中でさけんでます(((続きが気になるぅ! (2018年8月3日 21時) (レス) id: b4b5488299 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 春歌さん» ありがとうございます！ (2018年7月30日 18時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2018年7月4日 18時
