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錦「…で、今まで何してたん」
「え…？」
安「俺らはそれぞれ別の大学通って、
夜は一緒に歌ってるけど…」
Aちゃんのその後、俺ら全然知らんねん
って言う章ちゃん先輩。
それもそのはず。
先輩たちの卒業後、直接会ったといえば
最後の文化祭に来てくれた
マル先輩と忠義先輩ぐらい。
その一度だけ。
そのあとは何も報告してなかったから、
お互いに近況なんか知る由もなかった。
「…私は、大学行って、…」
そこまで言って、つっかえる。
大学行って、それから何をしてるというんだろう。
…バイト？
二人の音楽活動を聞いた後で、言えることがない。
しかし二人は気に止めることなく、普通に返す。
安「進学してたんやな、
それすらも聞いてなかった…」
「あ…そうですね」
錦「大学って、この辺？」
「まぁ、だいたい…」
錦「そっか、」
本当に何も分からなかったんだな。
私はまだ先輩達が大学に行ったこと知ってたけど、
先輩達は何も知らなかった。
空いていた時間を感じさせる。
錦「…ていうかさ、A、」
「はい…？」
錦「連絡先…黙って変えんなや」
ちょっと拗ねたように私に怒る亮先輩。
その目は寂しそうにも見える。
…そういえば、章ちゃん先輩と亮先輩の連絡先は
持っていたのに、私が勝手に変えてしまった。
向こうからすれば
いつの間にか私のが消えていたに違いない。
安「ほんまやで、唯一の繋がりやったのに」
「…ごめんなさい」
章ちゃん先輩も むぅっ とした表情をするから、
申し訳なくなって謝る。
…だけど、まさかこのタイミングで出会って、
そんなことを言われるなんて思わなかったから。
変えた時、
わざわざ教えたところで
連絡を取ることなんかあるんだろうか、とか、
それ以前に、教えるためにやり取りをするのも
気まずい気がしていた。
でもこの二人にとっては、
それを大切にしてくれていたんだ。
…多分、私だってそうだった。
錦「言うたやろ、ちゃんと待っとけって」
安「ほんまは
すぐにでも迎えに行きたかってんけどな、笑」
「…本当に、ごめんなさい…」
ただ、
先輩達を信じることが、出来なかっただけだ。
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黒葡萄(プロフ) - ゆっちさん» ありがとうございます！とても嬉しいお言葉です…。今まで以上に書くのが遅くなってきているので、頑張ります笑 (2018年8月9日 10時) (
レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっち - 本当にこの作品がめっちゃ好きです！最近そんな更新されてないので更新しちゃってください！これからも応援してます！ (2018年8月9日 8時) (レス) id: 97646d7482 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - おおおいさん» ありがとうございます！！ (2018年8月4日 5時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
おおおい - この作品の更新があるたびに一人で「おぉ、、、、、!」(いやっふぅ〜!!!)←心の中でさけんでます(((続きが気になるぅ! (2018年8月3日 21時) (レス) id: b4b5488299 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 春歌さん» ありがとうございます！ (2018年7月30日 18時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2018年7月4日 18時
