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「…よし、」
駅のトイレで鏡チェックをしてから、外へ出る。
休日なのに珍しく早起きをして
午前中から家を出た訳は、
丸《駅、着いたで
マル先輩と会うため。
お昼ご飯でも食べながら
話をすることになった今日。
ランチデート、的な。
いやデートじゃないけど。
でも二人きりという条件が緊張を高まらせる。
待ち合わせていた出口に出ると、
休日だからか人がいっぱい。
その中を見渡して、先輩を探す。
…あ。
私が見つけるよりも先に、
向こうが私の方を見つめていた。
比較的分かりやすい場所に立ってくれている人。
背丈、ふわっとした髪、
さらりと着こなされた私服。
お互いの顔を見ても確信が持てない私達は、
目を合わせたまま探り探り近付いていく。
丸「…Aちゃん…？」
「…マル先輩、ですよね」
ある程度まで近くに来れば、
すぐに分かって、気が抜けたように笑った。
丸「ごめん…偉い美人さんになってて全然…」
「そういうのいいですから、笑」
丸「えぇ、ほんまやのに」
「もう大丈夫ですって…ほら早く行きましょ」
丸「急かさんといてやぁ 笑」
せっかくの再会なのにすぐ顔が見れなくなった。
そんな柔らかい物腰も、丁寧な仕草も、
特に変わった様子は無く。
強いて言うなら
落ち着いた大人になっていた、というくらい。
…でもどうしてか、違和感はまだ抜けない。
背中を押して先に歩き出したその後ろ姿が、
ちょっぴり切なく感じた。
曇った空のせいで、
街はどことなくどんよりとしている。
.
丸「何にするー？」
「んー…」
丸「…ほんま、ご飯のことになると真剣やね」
そういうとこ変わってへんねや、って笑う先輩。
だけど本当に決められない。
入ったのは古風な喫茶店で、
メニューを開けば美味しそうな洋食ばかり。
見れば見るほどお腹が減ってきた。
そんな私を見兼ねたマル先輩は、
丸「これ、オススメやで？」
「…美味しそうです」
メニューの上の方を指差した。
丸「食べてみて、俺が奢ったるから」
「え、やったタダ飯…ゴホンっ、
いやいやそんな訳には」
丸「もう全部聞こえたわ 笑」
一人暮らしだと重要なポイントだからつい…。
そうして謙遜する暇もなく、
店員さんに注文された。
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黒葡萄(プロフ) - ゆっちさん» ありがとうございます！とても嬉しいお言葉です…。今まで以上に書くのが遅くなってきているので、頑張ります笑 (2018年8月9日 10時) (
レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっち - 本当にこの作品がめっちゃ好きです！最近そんな更新されてないので更新しちゃってください！これからも応援してます！ (2018年8月9日 8時) (レス) id: 97646d7482 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - おおおいさん» ありがとうございます！！ (2018年8月4日 5時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
おおおい - この作品の更新があるたびに一人で「おぉ、、、、、!」(いやっふぅ〜!!!)←心の中でさけんでます(((続きが気になるぅ! (2018年8月3日 21時) (レス) id: b4b5488299 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - 春歌さん» ありがとうございます！ (2018年7月30日 18時) (レス) id: b14b83fbb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2018年7月4日 18時
