雨宿り、と称して ページ14
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目「…今日眼鏡なんだね、」
「うん、もう…なんかめんどくさくて」
目「ふは、いいじゃん、かわいい」
「ね。眼鏡って案外悪くないよ」
目「そうだよ。A眼鏡似合うし」
「ありがとう。ただ雨との相性は最悪だけどね…」
目「…雨、全然止まないね」
「…でも、もう止まないなら止まないでもいいわ」
目「ふふ…帰るのめんどくさくなっただけだろ」
「なんで分かんの」
目「俺がそうだから」
「…」
無言でグータッチを促したら、控えめに拳が触れた。
ああ、さすが我が同期。
「はぁ…だって帰す気ないもんね、雨が。雨側が私達を帰してくれないんだよ」
目「ん…そうだね、俺らが雨に付き合ってやってるって感じ」
「完全にそう」
どう考えてもそうではないが、インドア特有のまったりした空気を2人とも持ち込んでしまっては、こうなるのも致し方ない。
何せ、部室は居心地が良い。
このソファも、隣にいるめめも…妙に落ち着く、安心する。
「…雨の音は、好きなんだけどね」
目「室内で聞く雨の音って、落ち着くよね」
「そう、そうなのよ…お前分かってるな……」
目「A、このまま寝たいんでしょ」
「何で分かんだよって」
目「俺もそうだからだって」
「…この音聞きながら寝てさぁ、起きたら雨止んでたら、それが最高ルートだと思わない…？」
目「思うよ、ていうか、今の俺らにはそれしかないと思ってる」
「おまえ…イイ男だな…」
目「イイ男はたぶん傘忘れない」
「雨の日に傘さして帰るなんて…面白くないよ…」
ソファの上に足を上げて、横座りになったところで、タイミングよくめめが私の身体を引き寄せた。
そのまま収まりよくくっついて体重を預けると、向こうからも程よい圧がかかって、良い感じに姿勢が定まる。
窓の向こうから、
サーー…ぱちぱち、サー…とんとん、サーー……、
「んあ…ほんとにねちゃう、」
目「ねよ、…あ、A」
「ん…」
目「めがね、外さないと」
かちゃ、と外された眼鏡は、めめ側の肘掛に置かれた。
「…ありがとぉ…」
目「ん、もっと近くおいで」
「…近く…？こう？」
目「そう、イイ女。」
「ふはっ、やめて…笑」
目「それ、雨に言って」
「止めって…」
目「おもんな」
「削ぐぞ」
とろん、と2人で流れ落ちてった微睡みの先に、きっと同じ晴れ間を見るはずだ。
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黒葡萄(プロフ) - ふかふかのめがねさん» コメントありがとうございます！コメディーにもキュンにもしたくて…そう言っていただけて嬉しいです！！夏合宿、お楽しみに！(？) (2023年4月8日 18時) (
レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
ふかふかのめがね(プロフ) - 夏合宿だー！！！！めちゃくちゃ楽しみです！！初めてこのお話に出会ったときはコメディー色強めは少ないから嬉しいな〜とか思ってたのですがサークルメンバー一人一人とのキュン要素がっつり入ってる上質な絡みまで摂取できて幸せですいつもありがとうこざいます！！ (2023年4月6日 22時) (レス) id: 540c776660 (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - もちむさん» コメントありがとうございます！わ、めちゃめちゃ惜しいです！ザリガニ、ラジオ、モデル、カメラでザラモカです！推測していただけて嬉しいです笑、ありがとうございます！ (2023年3月28日 23時) (レス) id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
もちむ(プロフ) - グループ名はザリガニ、ラウール、モクセイ、カメラですか！？突然すみません、、ずっと読んでいたいくらいこのシリーズが大好きです(^^)応援しております！！ (2023年3月28日 22時) (レス) id: 9305aed96f (このIDを非表示/違反報告)
黒葡萄(プロフ) - くささん» ありがとうございます(^^)！確かにリアル設定だとあまり無いかもですね！？喜んでいただけてこちらも嬉しいです！！ (2023年2月18日 23時) (レス) @page17 id: 9de473efb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒葡萄
| 作成日時：2023年2月1日 2時
