Contrary Love 2 [Alan]

no.89 ページ39

亜嵐side





勢い余って、手なんて繋いじゃった

…やべ、俺顔赤くないかな？







A｢…あの、｣

｢あ、ごめん離すね。｣







…嫌だよね。ごめん


すぐに離さなかったから、少し期待したけど。









その後もずっと会話がなくて

話探すけど見つからない…









ダメだなあ俺









本当の目的はご飯じゃないから、イタリアン系のレストランで軽く済ませた








それでも、美味しいって言って食べてくれたA
ちゃんは、愛おしかった








・








・









｢Aちゃん、ちょっとさ、話してかない？｣


A｢え、うん。｣









最初より、少しだけ俺らの空気も緩くなって




ご飯終わったらすぐ帰っちゃうかと思ったから、とりあえず安心。









A｢…地味に寒い｣


｢確かに笑｣









こんなくだらない話もできて。









春って言っても3月だから寒くて









某コーヒー店で、ほっとミルクティー買ってあげる


ミルクティーが好きって覚えちゃった









少し歩いて、ストリート街の外れにあるベンチ







たくやさんの面白い話とか、
中務先生の結婚の話とか








たくさん話せて








やっぱり、楽しい




昔なんて、こんな笑顔すら見せてくれなかった









そんなAちゃん見てたら、好きが溢れてきて







…ちょっと期待しちゃう自分もいて


ほんと好き。好きって言ったら困る？









A｢裕太くんはね、ほんとに優しくって。

彼女さんのこと、ほんとに好きなんだなーって
素敵だよね。｣


｢うん。素敵｣


A｢わたしも、そんなふうになれたらな｣









俺が、してあげるよなんて言えたら









話、途切れて









無言でも、気まずくなんてないのに






話題、一生懸命探してるAちゃん

かわい。









何でも、可愛いんだ

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