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出会い ページ3

私は、数人の使用人と共に、どこかの大きな屋敷に来ていた。

その理由は、“王都・咸陽を離れるため”。

兄さんが、今から反乱を起こすのだ。

「A様。こちらは、どなたのお屋敷で?」

「私にも、分からないの。
 兄さんが大丈夫だって言うから、特に聞かなかったんだ。」

そう、ここが誰の屋敷なのか知っているのは兄さんと瑠衣さまだけ。

私は、兄さんに1人での外出を禁止されているから、世間のことは正直何も知らない。

もちろん、ここの主人に会っても誰なのかは分からない。

だけれど__________

「よく来たな。」

そう迎えてくれたのは、怖い顔の巨大な男だった。

そして、その人の後ろには、同い年か、私より少し上くらいの男の子がいた。

「お前の兄から、ここがどこかは伝えないように言われている。」

「は、はい。」

声が上ずってしまう。

私は、いかにも“武将”という感じの怖い人とは話したことがない。

「それと、俺の息子だ。仲良くしてやってくれ。」

男は、一切笑顔を見せずにそう言った。

男の子が出てくる。

目が可愛らしく、まるで女の子のようだ。

「恬です。よろしく!」

父とは全く似ていない、可愛らしい笑顔でそう言う。

「A、です。よろしくね。」

恬につられて、笑顔になる。

「私のこと、Aって呼んでくれると嬉しい。」

気づいたらそう言っていた。

私は、身分のせいで呼び捨てで呼ばれたことがない。

それが嫌だった。

だけど、この子なら呼んでくれる気がしたんだ。

「分かったよ、A。」

そう言って笑うその顔に、胸が高鳴った。

この気持ちの正体を知るのは、何年か後の話。

「Aの部屋は、僕が案内するよ。着いてきて。」

私は、一応、使用人たちに目配せをし、恬に続いた。



「お前らはこっちだ。」

後ろから、声が聞こえた。


「Aの部屋は、ここだよ。」

恬が指したのは、庭のすぐ隣にある、1つの部屋だった。

「ちなみに、僕の部屋は隣。
 Aのお付きの人は、この廊下をまっすぐ行って、突き当たりを右に曲がったとこ。」

「あ、ありがとう。」

「うん!じゃあさ、早速荷物を中に入れて遊ぼ?」

「あ、うん。ちょっと、待っててね。」

私は、荷物を持って部屋に行く。

そこは、がらんとした部屋だった。

棚が1つと、布団が入った押し入れ。

とりあえず、荷物を置いて部屋を出た。




「なにして遊ぶ?」

「私に、剣術を教えてください!」

「え?」




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ももか(プロフ) - 丸さん» ありがとうございます!!嬉しいですー!!更新頑張ります……!! (2022年5月5日 20時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみに待ってました!!なんかめっちゃ楽しみになってきた!! (2022年5月5日 0時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» なるほど!!!それも面白いですね(o´艸`)妄想が膨らみます!! (2022年3月28日 22時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)
- ももかさん» いえいえ、はい、かっこいいです!!信も主さんのこと恋したりするのかな…そしたら恬が怒るなぁ、、と感じに毎日妄想したりしてます笑 (2022年3月28日 20時) (レス) id: ae8d47718e (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 丸さん» 嬉しいです!!ありがとうございます!m(__)mここからの蒙恬かっこよすぎますよね!! (2022年3月27日 21時) (レス) id: 51abeda63b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももか | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年6月14日 21時

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