赤い鳥居と彼岸花 ページ13
息が苦しい。
どれだけ走ったのだろうか、着ていた浴衣は土で薄汚れ、全力で走ったせいか着崩れていた。これでもかというほど、息を吸い込み吐く、乾いた喉は傷がついたのか若干血の味がする。
「ここ……何処？……?」
ドクンドクンと激しく酸素を配給する心臓がヒュッと、止まりそうになる。
霞む目で見た光景は、ありえない光景だった。赤い彼岸花が一面に咲く神社。
彼岸花にそっくりな色をした鳥居の向こうでは夏美ちゃんが誘う様にこちらを見ていた。
美しい筈なのに、身体の全身が訴えてくる。
____イッテハイケナイ____イッテシマエバ______
そんな考えがよぎるのに、身体はゆっくりとして足を前へ向ける。
一人にしちゃダメだ
一緒に帰らないと
一緒にいかないと。
鳥居を、あと数歩で通り抜けようとした瞬間
「ダメだよ、彼女はまだ一緒にいけない。」
心に通るくらいの、低い、だけど凛とした声と共に夏美ちゃんに伸ばしていた手が大きな手に包まれる。
「どうして、邪魔をするの？お兄さんもオネェちゃんと一緒にいたいんじゃないの？」
先ほどとは打って変わって、禍々しいほどに歪んだ声が聞こえる。
「春ちゃん、ダメだよ、聞いちゃダメだ」
耳を傾けようとすると、急に視界と耳を塞がれる。布の様なもので覆われた目。
何故だろうか、涙が溢れて止まらない。
「俺はね…俺の宝物を救ってくれた彼女を……」
優しく、途切れ途切れに聞こえる声
「…だから、代わりに連れてって……メ…さん…」
フワリとした眠気が私を襲った
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和市(プロフ) - そろそろまた、お話し載せるかと…、お話しか、新作か… (2018年5月21日 23時) (
レス) id: 44e4c00f72 (このIDを非表示/違反報告)
和市(プロフ) - んっふふw書いてるとき、楽しかったです。いやぁラスト番外編で書こうかなぁ。 (2018年4月24日 21時) (レス) id: 9bbeddd50b (このIDを非表示/違反報告)
和市(プロフ) - もしかしたら、と言いますか、読みづらいかと…。リハビリを言い訳にもできますが…精進ですね！ (2018年4月14日 21時) (レス) id: 9bbeddd50b (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 和市さん» いえいえ！！はい！これからも楽しみにしてます！q(^-^q) (2018年3月26日 22時) (レス) id: fead2c36b6 (このIDを非表示/違反報告)
和市(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！そのように言って頂けると、作業が捗ります。まだまだリハビリなので拙いところもありますが、今後も読んでいただけたらと思います！ (2018年3月26日 22時) (レス) id: acdc7c7eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和市 | 作成日時：2018年3月21日 5時
