社長への報告 ページ48
「はぁぁ〜...」
櫻「まーだ緊張してんの?」
「んーだってぇ...」
助手席で深呼吸をしていると
運転している孝宏さんが呆れたように笑った
櫻「鈴なんだから大丈夫だって笑
付き合ってることも知ってるんだし
何かと協力してくれてるじゃん」
「そうだけど...結婚となれば別でしょ?
さk...孝宏さんは超人気声優だしさ...」
櫻「Aもでしょ
バレたら俺が叩かれそうで怖いわ」
「んなわけないでしょバカ
自分の人気を自覚しろっての」
櫻「え、急にその口調?笑」
ヘラヘラしてる孝宏さんを軽く殴ると
丁度事務所が見えてきた
櫻「はい、そろそろつくよ」
「...はぁい」
***
鈴「2人してなんて珍しいやん、どしたん?」
櫻「...あぁ、ちょっとな」
事務所に入り孝宏さんの隣に腰を下ろす
鈴さんはコーヒーを飲みながら首を傾げている
櫻「...俺たち、結婚することにした」
鈴「......」
櫻「2人で話し合って公表はしないことにしたけど
社長である鈴には報告しなきゃと思って」
孝宏さんの言葉に何も言わない鈴さん
やっぱり怒ってるのかな...?そう不安になった時
鈴「何やねんもー!!
声優辞めるとか言われたらどうしよう思ったわ!」
櫻・貴「「え?」」
鈴「おめでとう!2人がゴールしてくれて嬉しいわ笑
神谷と早よ結婚しろって話してたくらいやで?笑」
櫻「...マジで?」
「よ、よかったぁ...反対されるかと...」
鈴「いやいや、俺もしてるのにするわけないやろ笑
でも...ほんまに公表せんでええの?
何かあったら俺が守ったるで?」
身体を乗り出し心配そうに言う鈴さん
私が答える前に、孝宏さんが答えた
櫻「元々自分のこと言うタイプじゃないからな、俺ら
それに...Aは俺が守るから」
鈴「あら笑」
「ちょ...!//」
櫻「まぁ...ほんとにやばくなったら助けてほしい」
鈴「おーう任せろぃ♪」
報告を終え、鈴さんの優しい言葉を聞いた途端
何だか泣きそうになってしまい、慌てて立ち上がった
「ちょっとお手洗いお借りします!」
鈴「おん、ええで」
私は小さく会釈し、その場を後にした
***
鈴「...なぁ孝宏」
櫻「ん?」
鈴「指輪...どないすんの?」
櫻「...考えたけど
公表しないから付けるタイミングないしな...」
鈴「...そか」
櫻「つけてほしいのは山々だけど
とりあえず保留...だな」
鈴「俺はあげた方がええと思うけどなぁ」
櫻「まぁ、な...」
245人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男性声優」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:momoiro | 作成日時:2021年3月31日 21時