本当の帰国日 ページ24
櫻井side
色「お疲れ様でした!」
色川さん達と別れタクシーに乗って自宅へ向かう
Aには明後日帰ると言ったけれど、実際は今日
まだ海外にいると思っているAに
サプライズとして会いに行くため嘘の日付を教えた
明日の現場と終わる時間は事前に鈴から聞いている
Aがどんな反応をするか楽しみだな...笑
櫻「ただいまーっと...あれ?電気ついてる...」
タクシーから降り部屋の中に入ると
何故かリビングの電気がつけっぱなしになっていた
やっべ...俺、もしかして消し忘れた?
櫻「電気代もったいないことしたな...」
スーツケースを玄関に置き、靴を脱いで廊下を歩く
その瞬間、俺は持っていたリュックを落としかけた
櫻「何で...」
リビングにはソファーで眠るAの姿
しかも俺のお気に入りのパーカーを羽織っていた
櫻「っ...やばい、考えが先走りしてる」
湧き上がる感情を何とか抑え込み
まずは起こそうとAの身体を揺らした
櫻「A、Aっ...」
「ん...ん......?」
櫻「...起きた?」
「さく...ら、ぃさ...?櫻井さん!?」
ゆっくり瞼を持ち上げたAは
寝ぼけた様子で俺を見つめるも、すぐに理解したのか
「え?え?な、何で...!?」
勢いよく起き上がるとアタフタし始めた
...これは事情聴取かな?
櫻「サプライズしたくて嘘の帰国日を教えたんだ
本当は今日なんだよ。ほんとついさっき」
「え...えっと...」
櫻「んで、家に帰ってきたら
俺の服を着て寝てる可愛い彼女を発見したってわけ
...説明、できるよね?^^」
「ち、違うの...あの...!//」
顔を赤く染め視線を泳がせるA
その瞬間、俺は自分の考えがあっているのを確信した
櫻「寂しくて俺の部屋にきて置いてあったパーカー羽織ったら知らない間に寝ちゃってた...とか?」
「っ...//」
俺の言葉に俯き耳まで赤く染めると
そっと手を伸ばし俺の腕をキュッと掴んだ
「...正解、です......//」
_______もうダメだ
櫻「っんのバカ...//」
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作者名:momoiro | 作成日時:2021年3月31日 21時