相性【桃】 (ページ29)

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epi.27 ページ29

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凛ちゃんからアドバイスを貰ってから

言い出す機会を伺ってたけど

企画がいよいよ大詰めで幾つか案を出してはやり直して … を繰り返して最高のWebサイトが出来た

何とか大きな仕事を一つやり切って
大ちゃんに会えるーなんて思ってたけど

大ちゃんも映画だったり､滝沢歌舞伎だったりで忙しくて

なかなか会えない日が続いて気付けばあのデートの日から約1ヶ月経ってた

佐久間大介おっちー!今から帰るから少し寄るね～

だけど今日久しぶりに会える
早く来ないかなあ～って大ちゃんが出てた番組の録画を見直しながらオレンジジュースを飲む

インターホンがなって玄関を開ければ

佐｢誰か確認してから開けないと危ないでしょ～｣

会って早々私の心配をしてくれる黒髪になってる大ちゃんがいた
勢いあまってぎゅっと抱きつけば『うおっ』って変な声を出す大ちゃん

佐｢なになに今日はどしたー？｣

よしよしって私の頭を撫でる大ちゃんにハッと我に返って恥ずかしくて離れた

｢ … お疲れ様｡ジュース出すね｣

佐｢珍しいね Aがぎゅってしてくんの｣

｢恥ずかしいから言わないで､勢いあまってつい … ｣

ふふふって笑ってる大ちゃんは
ソファに座って私が出したオレンジジュースを飲む
『Aもオレンジジュースじゃん』『こんなちょっとしたことでも嬉しい』って私をド○○キさせる天才なの？ってぐらい甘い

｢あのね大ちゃん … 今日聞いて欲しい事があって … ｣

『なーに』優しく微笑む大ちゃんに今ならなんだか言えるような気がした

ゆっくり言葉を選びながら私のトラウマを伝える
大ちゃんは優しく頷きながら話を聞いてくれて

私が言葉に詰まれば手を握って『ゆっくりでいいよ』なんて声を掛けてくれる

全てを話し終えた私はどんな反応をされるか不安で俯いてた

佐｢辛かったね｣

私の頭を撫でる大ちゃんはそれ以上何も言わず私に優しく微笑む

｢大ちゃんにもつまんないって言われたらって思ったら … 私 … っ｣

佐｢俺ね自信あんの｡ Aを嫌いにならない自信｣

大ちゃんは私の涙を指で拭って
｢カラダだけが全てじゃない｣｢ Aが俺を好きで居てくれたらそれでいい｣

私の欲しい言葉をたくさんくれる大ちゃんは
今までで一番逞しく見えた

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