相性【桃】 (ページ11)

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epi.10 ページ11

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全てを話し終えるとなるほどねぇ～ってお酒を飲み干した京ちゃん

京｢それはさっくんが悪い｣

｢流された私も悪いんだけどね｣

京｢でもまだ好きなんだ ? ｣

｢ … まあ初恋だし｣

初恋は実らない
なんて聞いたことがあるけど本当にその通りなんじゃないかって最近思う

京｢ 1回ちゃんと話してみたら｣

｢そうだね､逃げてばっかじゃ駄目だよね｣

京｢さっくんだって自分が悪いのは分かってるだろうし｣

そんなこんなで京ちゃんとの久しぶりのご飯は終わり
誰かに聞いてもらうことで少しスッキリした私は家路を急いだ

エントランスを抜けるとエレベーターの前に見覚えのある人影

｢あ､大ちゃんお疲れ様｣

佐｢へ､ A ? こんな時間まで仕事なの … ? ｣

｢いやさっきまで京ちゃんと一緒で｣

佐｢大我と … ｣

大ちゃんは少し深刻そうな顔をして私を見つめる

佐｢大我と付き合ってる … とか ? ｣

恐る恐る聞いてくる大ちゃんにぷっと思わず笑ってしまった
｢付き合ってないよ｣って否定すればそっかあってふわふわとした笑顔を浮かべる

エレベーターに乗り込むと流れる沈黙

京ちゃんと話して大ちゃんと話し合おうって思ったけどそんな勇気出なくて私の階数になるまでじっと待っていた

｢じゃあ､またね｣

結局話す勇気が無くて足早にエレベーターから降りる

佐｢ちょっと待って｣

私の腕を掴んで引き止めてくる大ちゃん
後ろのエレベーターは扉が閉まって大ちゃんの階へと向かっていった

｢あの … その｣ってたじたじな大ちゃんをみて今なら言えるかもしれないって思った私は

｢オレンジジュースでも飲んでく ? ｣

少しだけ勇気を出して話し合うことにした

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