検索窓
今日:4 hit、昨日:11 hit、合計:4,733 hit

料理【花霞】 ページ27

一通り話したいことを話し終えてしまって、なにも話すことがなくなってしまった。
何故だか向かい合って座っているせいで気まずさが増している。


「そういえばさ、花霞ちゃんはいつ帰るの?そろそろ帰んないとやばくない?もう外は暗いけどさ。」


自分の真上から声が降ってくるような感覚がして、思わず大きめに肩を鳴らして驚いた。いつのまにか帰ってきたんだ?そもそも足音しなかったよね?


『…びっくりした〜。足音くらいたてて移動してくださいよ。心臓に悪いです。』

「はいはいごめんね〜。落知先輩と一緒に帰る感じなの?」


勝手に話を進めないでいただきたい。全然ついていけないし、落知先生疲れすぎて顔が死んできてるし。明日だって仕事なんだって。早く帰らせてあげてよ。


『そうですね、そろそろ帰ります。冷蔵庫に今日の夕飯分と明日の朝食分は作っておきました。もう長いこと作ってないんで、味は保証しませんけど。』

「え〜!?花霞ちゃんの手料理!?」


手料理だ〜!花霞ちゃんって料理できるんだ〜!とボクの周りで騒いでいる光希先輩。多分この人バカだろ。ほんとにうるさい。ボクのマンションの近くにある公園にいる子供よりもうるさいんじゃないの?あ、でも犬にも見える気がする。
こんな人、みなくんに本気で怒られちゃえばいいんだ!!


「美作先生って料理できたんですね。」

「ですよね!花霞ちゃんが料理できるイメージもしてるイメージもない。」


落知先生はいきなり話し始めたかと思ったら光希先輩と同じことを言い出した。2人とも、食べないのと料理できないのは違うんだけど。
かと言って、落知先生に対してマウントを取れるほど上手くできる自信もないから、普通に答えることにした。


『たぶん、人並みにはできるはずです。包丁握ったのは5年ぶりくらいですけど。』


ボクが話終わると落知先生はもちろん、いつもうるさい光希先輩でさえも黙って信じられないという顔をした。光希先輩に関しては「5年…?」と繰り返している。だって食べないんだもん。わざわざ自炊なんてしないし、コンビニ最高、ヨーグルト最高。


「えっと〜…ん〜、まぁ、見た感じ怪我してなさそうだし、良かったよ。」
 

光希先輩の横にいる落知先生は首を縦に振る。同感ということだろうか。
ボクが包丁握るってそんなに危ないことなのだろうか?

疲れた【桃也】→←本音【桃也】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:アイドル , 派生作品 , 桃花
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:藍兎・ 和癒 | 作者ホームページ:無し  
作成日時:2023年3月19日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。